担当者会議を開催し、進行し、まとめることはケアマネージャーの仕事です。
既にケアマネージャーとして働いている方にとっては、何を今さらと、慣れたものでしょう。
ですが、新人ケアマネの方やケアマネ経験なしで、地域包括支援センターに配属になった方々の中には、
会議の進行が、苦手・・・
会議録の書き方がよくわからない。
そんな声も多く聞こえます。
『会議の進行・会議録の書き方の基本』をまとめてみました。ぜひ、参考にしてみてください。
担当者会議とは
ケアプラン素案を基にした、プラン決定、介護サービスの方向性を決めるために開催します。そのプラン決定に至った、ニーズ説明や、現在の身体・生活状況も説明しながら、情報共有を図るわけです。
そのため、何も状態のわからないままや、ケアプランの素案も無い状態では、開催しないようにしましょう。
実際の業務では、素案どころか、これが最終案だ!くらいの物を持参しているかたが多いと思います。
素案作って、修正して、再度確認。というよりも、最終案程度の物を持参して、そのまま決定の方が、業務の手間を削減できますからね。
そのぶん、会議開催前にアセスメント・ニーズ・意向の確認はしっかりしておかないと、担当者会議でサービス内容が180度変わることもでてくるので注意が必要。
また、サービス開始の際だけでなく、利用中であっても、利用者の状態像が変化などにより、サービス内容の見直し・ケアプラン変更をする際にも開催されます。
会議の進行の注意点
下記は、私が進行する際の流れです。
進行の順番は、ケアマネさんにより異なると思いますが、最終的に触れる内容は、変わらないかと思います。
- STEP.1紹介
まず行うことは、出席者の紹介及び自己紹介。これが抜けている人が意外と多いですね。
ケアマネからは、見慣れた事業者であっても家族や、事業者同士は初対面ですからね。
- STEP.2会議テーマ会議の趣旨、開催のテーマを伝えます。
- STEP.3プラン原案の提示プランをもとにここで、ご本人の身体及び生活状況の説明、利用サービスについての意向を伝えます。
- STEP.4サービス事業所よりサービス事業所より、利用における留意点や、サービス利用中の状況について、説明してもらいます。
- STEP.5本人・家族より本人・家族から事業所への確認や、サービス内容についての意見を確認。
- STEP.6まとめ達成目標や決定内容の確認を行います。
これで、一連の会議の流れは終了ですね。
この会議の中で、プラン原案と内容に変更がなければ、了解の署名・押印となります。
事務所に戻り、担当者会議録の作成に入ります。
誤解している方も多いのですが、会議録を参加者に渡すことはケアマネの義務ではありません。
そうは言っても、決定内容の控えとして、事業所に送ったほうが良い場合や、逆に事業所側から、相違がないか確認するためなどに、求められる場合もありますので、作成はしっかりと行いましょう。
作成の際のポイントと記載例
縦書き、横書き等使用している介護ソフトにより、さまざまあるかと思いますが、大体この様な書式を利用する場合が多いのではないでしょうか?
実際には、この様な指定書式でなく、経過記録などの一部に同様の内容を記載しても問題ありません。
経過記録に書いてしまうと、事業所に渡す際に不便になってしまいますが・・・
要は、書く場所・書式でなく、中身ですからね。記載内容を、順番に見ていきましょう。
出席者欄
原則フルネームで書くようにしましょう。
会議前に名刺交換をする機会も多いかと思いますが、行えなかった場合、その場あるいは事務所に戻ってからでも電話等で確認をして記載します。
予定していたものの欠席となってしまった場合
名前の隣に『(欠席)』などと表記すると良いです。
欠席理由や、事前の照会内容等は、結論部分に記載するといいでしょう。
検討する項目
何のための担当者会議なのかを記載し、検討項目を記載。
・更新後に開催する、現状の共有や確認の場なのか
・新たに利用するデイサービスの利用に向けての状況確認なのか
・軽度者レンタルなど、そのサービス導入のために必要な会議なのか
現在降りている、認定等級・期間なども記載しておくと、確認のためには活きると思います。
検討内容
検討する項目に記載した、内容の中身を記載します。
大きく3つに分けて記載するとわかりやすく、まとめやすいです。
①現在の身体及び生活状況
②利用サービスについて
③ご本人・家族の意向
①を詳しく書く場合は、初回の担当者会議の場合。
更新の際などに開く際には、前回と比べての変更点などを会議中に話すと思いますので、そういった部分を記載すると良いでしょう。
②については、サービス事業者から上がった話や、サービス利用について検討すべき内容・検討した内容について記載します。
※利用中の緊急連絡先については、会議内で必ず確認するようにしましょう。
③については、ご本人・家族からのプランについての意向であったり、利用に向けて疑問として挙がった内容などを記載します。
私が議事録を作成する際、この検討内容の部分がA4用紙の半分程度を占めます。
結論
最終的に決定した、介護サービスの方向性とその手段を記載します。
どの様なサービスをどのような頻度で利用し、最終的な目標点などを記載します。
残された課題と次回開催時期
会議中に解決できなかった課題や、新たに浮かんだ課題を記載。
また、次回開催の時期を記載します。
『特段の変化がなければ、介護保険認定更新時に行う』などの記載でも大丈夫です。この場合も、『●●年××月予定』と目安の時期を記載しましょう。
会議録は、担当者会議を行う前に
最後に一点、担当者会議開催のポイントです。
会議録は、会議が終わった後に作るものという印象ですよね?
記載できる部分、特に現在の身体・生活状況や昨年からの変更点、事業所への確認するべき内容など、事前に分かっている部分は、議事録に入力してしまい、
穴埋め形式で作った議事録を持参し、議事録の用紙にメモを取りながら会議の進行を行うと、
会議進行のフローチャートにもなりますし、必要なことを伝え忘れることも、聞き漏らすこともありません。
事務所に戻った後には、必要箇所の入力と先に作った部分の修正だけ行えれば会議録完成です。
会議録の作成に、時間を取られてしまうと、その他の業務を圧迫し、時間外の勤務も増えてしまいます。
スムーズに議事録を作成し、必要箇所の配布も早々に行えるので、議事録の会議前作成はオススメですよ。
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