居宅介護支援事業所を立ち上げるにあたり、株式会社やNPO法人と言った、法人格が必要と言うことは、以前こちらの記事で書かせていただきました。
【居宅介護支援事業所の開設】働きながらケアマネ独立開業は可能?私は、株式会社の設立にて考えておりますので、立ち上げの前提として、株式会社を作ること。
まずはここがスタートですね。
ここでは、居宅介護支援事業所の前提となる株式会社設立に向けて、必要な準備と設立の手順についてまとめてみます。
会社を作るために必要な準備
会社名=商号を決める
基本的に、会社名は自由に決めることができます。
注意することは2点
- 同じ住所地に同じ名前の会社は作れない
- 紛らわしい名前は付けられない。
自宅を本社とする場合は、問題なく、居宅介護支援事業所を開設するうえでは、事業所が重なることも、そう無いことでしょう。
不安であれば、類似商号が無いかを、本社所在地の法務局に確認しておきましょう。
また、実績のある有名企業と同じ会社の名前や、銀行でもないのに『銀行』と言う名前をつけることなど、紛らわしい名前・混乱を招くであろう名前の使用は禁止されています。
誤解している方が意外と多かったのは、法人名=居宅名?と言うこと。
法人名と居宅支援事業所の名前は、必ずしも同じではありません。
- 法人名は、会社の理念から作成
- 居宅名は、覚えやすさ・わかりやすさを重視して作成
是非オリジナリティーを活かし、長く親しまれる名前を決めてください。
印鑑作成
登記する際に、会社の代表印を押す必要があります。
もちろん会社の名前が決まらないと作成できません。
作成の際には、設立後も踏まえ、まとめて3点を作っておくことがオススメ。
- 代表印(丸印)
- 会社の認印(角印)
- 会社の銀行員
設立の際には、代表印(丸印)だけで済みますが、その後の口座開設の際や、運営の中で必要となる角印はまとめて作っておくと便利。
私は、こちらを利用しました。
3種類がセットになった『会社設立印鑑セット』
種類は材質の種類により値段が変わりますが、1本ずつ買うよりもかなりお得に購入できます。
さらに直接店舗で購入するより、インターネットで購入された方が、費用を押さえられますね。出来上がりには大変満足しています。
会社を作ってみようか、迷っている方は印鑑作ると現実味が増し、本格的に取り組むきっかけになりますよ。逆に早く作りすぎて、企画が立ち消えになってしまうと、勿体ないので注意です。
お金
設立にかかる費用
ここでの、『お金』とは、起業後の運転資金ではありません。会社を作るためにかかる費用です。
設立にかかる費用は242,000円。その内訳は、
- 定款に貼る収入印紙:40,000円
- 定款認証手数料:50,000円
- 定款謄本手数料:2,000円
- 設立に伴う登録免許税:15,000円
結構かかります。
このうち、収入印紙については、電子定款にすることでかからなくなりますが、専用機器が必要となるため、個人では行えず、専門家への依頼が必要です。
行政書士や司法書士に、依頼する場合はその費用もかかりますね。
その他、細かなもので印鑑証明や登記簿謄本の発行手数料(数百円×発行部数)等がかかってきます。
設立費用と別に、資本金の準備も必要です。
実際、資本金は、1円からでも設立は可能。
居宅介護支援事業所を立ち上げる際には、運転資金も含めて、100万円程度準備できれば良いと思います。
株式会社設立の流れ
- STEP.1定款の作成出来上がったものは公証役場で認証を受けます。
- STEP.2資本金の入金この時点では会社名義の銀行口座はありませんので、代表者名義の口座に入金します。
- STEP.3登記書類の作成登記に必要な書類を準備し法務局にて申請を行います。
資本金の入金後2週間以内です。
登記が完了したら、法務局で登記事項証明書を取得します。
- STEP.4登記後の手続き登記して完了ではありません。税金に関する届出・社会保険に関する届出を行います。
おおまかな流れは、このようなところ。まずは、『定款』を作るところがスタートですね。
- 絶対的記載事項
- 相対的記載事項
- 任意的記載事項
記載内容は、この3分野に分かれますが、絶対的記載事項に漏れがあると認証が得られず無効になります。
また、定款は後からでも修正することは可能です。その都度費用が発生し、安い額ではないので、できる限り仕上げていきましょう。
定款の作り方は、改めて記事にまとめて行く予定です。
今回は、設立までのざっくりとした概要についてをお話ししています。
まとめ
株式会社設立には、作るだけでかなりの費用がかかります。
居宅介護支援事業所を開設するためには、法人格を有する必要があるだけなので、設立費用を抑えるためには、合同会社やNPO法人として立ち上げることも一つの手段です。
運営資金を考えず、設立のためにお金を費やして、その後疲弊してしまうことにならないよう、立ち上げる時期はしっかり考えていきましょう。
まずは、
- お金を貯める。
- 印鑑を作る。
- 定款の内容を考える。
定款に記載すべき内容については、次の記事で細かく解説していきます。
同時に、私も立ち上げる会社の定款を考えていこうと思います。