1人暮らしの高齢者に是非活用して欲しい、お弁当の配食サービス。
地域包括へ多く来る相談の一つに、
- 『ご飯の準備が大変になった』
- 『母が先に亡くなってしまい、父だけでは食生活が不規則』
生活を維持するために必要な、食事に関する相談があります。
その中でも多いのが、本当に動けなくなってしまった状態ではなく、身の回りのことは、トイレもお風呂も、何でもできる状態。
ただし、足腰の負担から、長時間台所に立つことが身体的に大変、献立を考えたり、重い買い物に行くことも大変。
そんな状態では、介護保険の申請をしても、重い等級はもちろん付きません。
低い等級(要支援や事業対象者)では、介護保険のホームヘルパーを利用するにしても、週に1~2回が限度。それでは、1週間の食事を補うことはできません。
身体が不自由になってきた高齢者の、ほんの少しの負担を減らす。『お弁当の配食サービス』 というものがあります。
目次(もくじ)
意外と知らない配食サービス
配食サービスは、日替わりでメニューは変わります。
- 毎日同じ惣菜ばかり。
- 作れる献立が減ってきてしまい、同じものが多くなった。
- 1人で食べると、作りすぎてしまい、数日続いてしまう。
こんな場合は、近所の惣菜ではない、日替わり弁当はバランスが良いです。
また、毎日手渡しタイプのお弁当・まとめて到着冷凍タイプ2種類のタイプがあります。
毎日の手渡しタイプ
決められた時間に毎日届きます。
手渡しならではの利点は、高齢者の見守りにも役立つ
新聞が、たくさんポストに溜まっていると周囲が異変を感じたりしますが、それでも数日経ってからです。手渡しが基本なので、その場で異変を感じてもらうこともできますね。
外出が多い方や、病院に行くことが多い方にも、万が一受け取れない場合は、玄関先に弁当BOXを準備してもらえます。
『絶対にこの時間は、家を空けることができない!』 と縛られることはありません。
手渡しタイプのおすすめは、CMでおなじみ「ワタミの宅食」ですね。
こちらから紹介することもありますが、別件で相談を受けた時にすでに利用している方も多いです。
毎日頼むプランと、週5日平日のみのプランが選べます。
土日位は、自身で好きな物を食べれる自由が欲しい!と言う方にも良いですね。
まとめて到着冷凍タイプ
毎日受け取ることが面倒な方や、冷凍庫での保管や、レンジでの解凍ができる場合。
こちらの『まとめて到着冷凍タイプ』といった選択肢も有効です。
冷凍保存なので、食べなかった時に無駄になることはありません。
ただし、まとまった数のお弁当が届くので、冷凍庫の大部分を占領してしまいます。
冷凍タイプの多くは使い捨て容器のため、洗う手間もありません。食べたら捨てるだけですね。
冷凍タイプのおすすめ食べたいときに、すぐおいしい。冷凍のおかずセット「食宅便」
一般のお弁当だけでなく、塩分・カロリー・たんぱく質など、ご病気などで医師から制限を受けている方にも、専門食の宅配が可能。
制限食は、自身・家族が作るとシビアな計算が必要になり、とても面倒!
お弁当の配食サービスをおすすめする方
1人暮らしの方
見守り・安否確認としても有効に使えます。
1人で1人分を作ることも負担になるでしょうし、1人だから簡単に惣菜物で済ませてしまうと、いつも同じものを食べてしまいバランスが偏りがち。
特に男性高齢者は、スーパーのお惣菜だけで暮らす方も多くいます。
長時間の調理・献立案などが負担の方。
配食サービスの中には、『おかずのみ』と『おかず・ご飯セット』に分かれます。
現在の身体状態で、最低限の調理が行えている場合は、すべてをお弁当に切り替えると、できることを減らしてしまいます。
おかずのみを注文し、ごはんを炊く習慣や、味噌汁などの簡単なものを作る習慣は維持していき、その他の主菜をバランスの良いお弁当で活かしていくのが良いと思います。
高齢者以外にも、実はとても有効です。
配食サービスは、高齢者のためのもの。と思いがちですが、幅広い年代に活用されています。
高齢者には、電子レンジでの温めが面倒な冷凍タイプであっても、若年層には、日常的に使う電子レンジ。
冷凍ですから、冷蔵庫にストックとして常備しておくと利便性が高いのがポイント
忙しく働く方30代前後や、子育てがひと段落し、食事が簡素化してしまった50代にも多く利用されています。
私自身も、相談に来た高齢者に紹介をするたびに、うちにもあったら便利だな~と悩まされている所です。
配食サービス業者の探し方
上記に、2か所の配食サービス事業所を紹介しましたが、さまざまな事業所があります。
自身のお住まいの地域で、どのような事業所があるかを一括して調べられるサイトがシニアのあんしん相談室-宅配ごはん案内-
調べ方は簡単。『郵便番号』を入力するだけ。
自身の地域で活躍している、宅配弁当業者を一度の調べることができます。
その中から、興味があるところを頼むことも、まず資料を取り寄せるところからスタートできます。
配食サービスのまとめ
お弁当の配達に、抵抗がある高齢者の方は多くいますが、導入後の、身体的・精神的な負担解消は大きいです。
1週間程度のお試しから利用し、味見も含めて挑戦してみることをお勧めします。
紹介したお弁当業者以外にも、各地域に、地域密着で行っている業者等もあると思います。
日替わりでのお弁当ですが、一つの宅配業者からの物では味付けに飽きがくると話す高齢者も多くおり、
数社を契約し、定期的に変えながら行っている方々は多くいます。
まずは、どんなものか、お試しを。