今回は、口腔をテーマにした短めの講座。地域のサロンに呼ばれた時や、ちょっとした所で使えるネタです。
歯科衛生士だけでなく、保健師・看護師などが話すと説得力もアップ
他の包括職員も、簡単な事なので覚えておくと、使える場面は多いですよ。
一通り行っても、10~15分程度。
簡単に紹介する程度であれば、数分で行える話です。
逆に、口腔体操に時間をかけると長い時間でも対応可能ですが、口腔テーマだけで長時間は飽きてしまうと思うので、短時間での開催がおすすめ。
口腔体操は、家に帰っても短時間で簡単にできるためお土産ネタにもなるのです。
目次(もくじ)
口腔テーマのつかみ『ガラガラ・ブクブク』
「ガラガラうがい」・「ブクブクうがい」についてです。
ガラガラ・ブクブクの違いは知っていますか?
最近のテレビ番組でも『違いって何?』みたいな番組が増えてきていますよね。
似ているものの違いを取り上げると、ただ話を聞くだけの講義形式より、考えてもらう時間も取れます。
講座の掴みや、締めとしても、利用するのはお勧めですよ。
講座開始のつかみとして、まずは、その違いを説明します。
この違いに触れてから、それぞれについて、話を膨らませていきます。
ガラガラうがい
うがいの方法は、基本的には一通りだけですが、
うがいしながら「あ゛~」と声を出すと喉の奥まで洗浄できます。
お茶ですると、カテキンの殺菌作用で効果があがるようです。などの話に触れます。
インフルエンザの時期などには、『インフルエンザ予防にもオススメ!』なんて言いたくなると思いますが、その情報は間違っていますからね?注意です。
一般的な風邪と違い、インフルエンザの菌は、喉に付着してから20分程度で感染してしまいます。
家に帰ってガラガラうがいをしても、時すでに遅し。
インフルエンザは、うがいでは予防できません。
ブクブクうがい
ブクブクうがいは、主に食べかすなどを洗い流すために機能します。
このうがいは、口腔運動にも役立ちます。
口の筋肉が弱まり、十分に行えない高齢者が増えていること、口の中の機能が、衰えることからつながる、悪循環「口の寝たきり」について説明していきましょう。。
口の寝たきり
『口の寝たきり=口の機能の低下』
噛む力・飲み込む力が弱まってくると、食事量が減り、低栄養状態につながること。
口の中が不衛生になると、細菌がたまり、「誤嚥性肺炎」を招くことにつながること。
また不衛生は、口臭にも影響します。
それを理由に外出・交流を控え、閉じこもりが認知症につながること。
そういった悪循環が、原因で本当の寝たきり状態になっていくことを伝えます。
口の寝たきりを予防するためには、
「口の中の手入れ」と「口腔体操」
この2点に触れていきます。
歯磨き・入れ歯磨きについて
- 小さめ・柔らかめの歯ブラシを使い、歯と歯茎の間も丁寧に。
- 舌や頬の内側も歯ブラシでやさしく磨きます。
- 入れ歯は必ず外して。
- 内側・外側も。
- 洗浄剤の使用もする。
こういった、歯医者さんで教わるような、歯磨きの方法、口腔衛生についてのお話しをしていきます。
口腔体操
口の筋肉を鍛える体操
- 口を閉じたまま、膨らませたり、すぼめたり
- 右側だけ膨らませる
- 左側だけ膨らませる
- 上前歯の辺りを膨らませる
- 下前歯の辺りを膨らませる
・舌の体操
- べーっと大きく出す
- 右頬を触る
- 左頬を触る
- 上前歯外側を触る
- 下前歯外側を触る
声を出して口を鍛える体操
『パ・タ・カ・ラ』を 連続で言う
『あ・い・う・べー』 ベーで舌を前に出す
体操に時間をかけるのか、一通りやって家でもやってみてくださいね~で締めるのか、この辺で時間調整が行えます。
口腔テーマのまとめ
認知症の予防や、健康体操など、地域から講座依頼が多く来ますが、口腔ネタも、ちょっとした時に使えて、内容的にも介護予防には大事なことです。
そもそも、認知症予防にもつながりますしね。
サロンのあいさつ回り等で、「ちょっと何かやっていってよ。」なんて、一芸を求められた時に、使っていただけた幸いです。