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【ケアマネ業務】家族に使っちゃいけない介護場面の略語・専門用語の注意点

家族は専門職ではありません。

ケアマネージャーや介護職などの専門職が日常的に話している言葉には、専門用語・略語が多く含まれます。

聞く相手が本人・家族である場合、大切な情報が伝わらなかったり、間違って伝わってしまうおそれもあります。

担当者会議や家族への連絡の際、また書面にして渡す際など、使ってしまいがちな略語・専門用語についてまとめました。

わかりやすい言葉に置き換えて話せるように気を付けていけたら良いと思います。

私も医療分野の専門用語を使われると『ん?』ってなるからやめて欲しい

話してしまいがちな略語

50音順(あーわ)

移乗

「移乗の際に・・・」ではなく、「乗り移りの際に」ですね。

傾眠

「日中は傾眠されていることが多く・・・」などは家族が聞いても良くわかりません。「ウトウトされていることが多く・・・」といった言い回しが良いと思います。

個浴

担当者会議などで『施設では個浴で入られています。』なんて話す通所系スタッフさんがいます。

お一人用のお風呂』などの言い回しが良いのではないでしょうか。

褥瘡

褥瘡も一般的な病名ですが、「床ずれ」の方がすぐに浮かびます。

食介

食事介助の略語ですね。「食介中にむせ込みが酷くて」なんて表現はスタッフ間のやり取りに留め、「お食事の介助中に」または「お食事の最中に」などとシンプルに表現する方が良いと思います。

水様便

下痢の具合を表す言い回しですが、「下痢気味でした」と伝えれば良いのだと思います。

清拭

身体をタオル等で拭くなどし、清潔保持をする方法。

「本日は入浴でなく、清拭で対応しました」などと言われますが、清拭はわかりにくい用語。

「入浴は行わず、タオルで身体を拭きました」などとわかりやすい言い回しが必要。

セルフケア

自立度の高い方のケアプランなどに現れがちの言葉。

なんとなくの意味は伝わると思いますが「〇〇についてはご自身で行う」などの言い回しの方が良いと思います。

喘鳴

「本日喘鳴が多く聞かれました」と報告するのではなく、「ぜーぜーといった呼吸音が」などの言い回しが良いと思います。

鼠径部

「鼠径部に湿疹が」ではなく「太ももの付け根あたりに」といった表現で良いと思います。

鼠径部に限らず、身体の部位を指す言葉はわかりやすい表現で伝えることが大切です。間違った場所が伝わってしまう危険がありますからね。

担会(サ担)

家族に「10月25日に担会(サ担)を行います」なんて連絡していませんよね?

サービス担当者会議」と正式名称として伝えるか「サービスの利用に向けて関係者での情報共有の場を開きます」など伝わりやすい表現に変えていけると良いと思います。

臀部

お尻のこと。

「右臀部に湿疹ができているようです」などではなく、「右側のお尻に湿疹ができているようです」といった表現の方が伝わりやすいです。

鼠径部同様、身体の部位を表す際には、わかりやすい表現を意識することが大切。

トランス

「トランスの際に転倒して・・・」などと言われますが「移動の際に」や、「AからBへ移る際に」などと伝えた方がわかりやすいです。

ニーズ

「Aさんのニーズは・・・」と担当者会議内で話してしまいがちな用語。

文脈により変化しますが「課題」とか「目的」に置き換えて話せると良いと思います。

熱発

発熱のことですね。「利用中に熱発されまして」と連絡するのであれば「熱が38℃ありまして」などと伝える方がシンプルです。

排泄

排泄でも伝わるとは思いますが、「排泄の際に」というのであれば「お手洗いの際に」で良いと思います。

バイタル

「まずは、バイタルの確認を行います。」なんて通所系の利用開始時に言われます。そのままでもニュアンスは伝わると思いますが「血圧・体温」などと話す方が親切だと思いますよ。

アルファベット

口頭よりも書面での略語として使われがちなアルファベット。本人・家族への報告書やケアプランで書きがちですが、医療職と介護職との間でも、伝わりにくいこともあるので、略語には注意が必要。

ADL

『ADLの向上を目指して・・・』なんてよく耳にしますが、家族はADL知りません。

基本的な日常動作の向上』などと伝えるのが良いと思います。

BP/P/KT

上記のバイタルでも記載しましたが、アルファベットの略語などは書面に書かれがち。

【BP:血圧】【P:脈拍】【KT:体温】を指しますが、通所系の利用記録などに、略語そのまま書いている人も多いので気を付けた方が良いと思います。

HD

【血液透析・人工透析】のことですね。透析をされている本人・家族は、目にする機会は多いかもしれませんが、支援する多職種に伝わらない場面もあるかもしれません。

OT・PT・ST

【OT:作業療法士、PT:理学療法士、ST:言語聴覚士】

そもそも、作業療法士って何する人?って質問も出そうですが『うちのOTによるリハビリでは・・・』というのなら、『うちの作業療法士のリハビリでは・・・』などとはっきり職種を伝えたら良いと思います。

リハビリスタッフ』などと総称で伝える方が、よりわかりやすい部分でもありますね。

SP

SPO2=血中酸素の値を指します。日常的に測定器を使用しているような、肺疾患を抱える本人・家族にとっては、なじみがある言葉かもしれません。

SPO2』まで発してくれると『私』がわかりやすいです。

介護現場で使われやすい略語まとめ

そのくらい知っているだろ?と思うことでも、極力わかりやすい言葉に置き換えて話すことが良いと思います。

聞き直されて、再度説明する手間や、誤った伝達を防ぐことができますからね。

特に高齢者はカタカナ音の言葉は苦手です。また身体の部位は聞き慣れないものが多いですので注意してください。

特に、医療系のアルファベット略語たちは私も苦手。略語満載の看護サマリーなんて解読に時間がかかります。

ネットでも検索できますが、1冊くらい手元に略語帳を持っていても良いかもしれませんね。