離れて住んでいる両親、いざという時に、すぐに駆け付けられなかったり、本人たちが家族への連絡を遠慮してしまい、本当に酷くなるまで気づくことができなかったり・・・
今は、元気に暮らしていても、一度の転倒や、小さな病気が原因で生活状況がガラリと変わるのが高齢者の生活です。
久しぶりに実家に会った時、両親に老いを感じたことはありませんか?
「年だから仕方がない」なんて放っておき、『もっと早くしておけば良かった・・・』にならないよう、備えアイテムを紹介します。
いざという時の備えアイテム
キーボックス
1人暮らしで住んでいると、家の中で倒れた際、動けなくなった際、ドアが施錠してあると、外からの救出が困難になります。
連絡が取れず、安否確認だけでも。と言う時も同様に確認手段がありません。
救急隊を呼んでも、窓ガラスを割って入るしか手段がないので、それを選ぶと大騒動。
近所の人や地域包括などに、様子だけでも見てもらいたい時、鍵が準備してあると、初期対応はスムーズになります。
一度番号を伝えてしまっても、暗証番号を変更することは可能。番号を変更し、再度設置をすればOKです。
設置の際は、取り外しが容易にできない場所。人目につかない場所を選びましょう。
杖
『まだまだ、元気だから杖なんて使わない!』そんな方にも、1本の杖の準備だけは、しておくと助かる場面があるはずです。
転んだ際の打撲や捻挫で、一時的であっても歩行が困難となる場合もあります。
杖の代わりに、傘や掃除機のパイプ部分を使う方も稀にいますが、不安定であり、転倒を繰り返す恐れがあります。
そんな、いざという時の備えの1本です。
安定性を求めるなら、杖先が1本のものより、4点の杖。
と言っても、4点杖のデメリットもあります。1本が良いか、4本が良いのかは、こちらの記事をを参考下さい。
【介護知識】高齢者の転倒予防必需品!杖の違いと正しい種類の選び方オムツ
常時使うわけでなくとも、予備で1袋は用意しておきましょう。
杖の場面でも伝えましたが、一度の転倒で歩行が難しくなった際に、トイレに行くことも困難になります。
一時的にでもオムツに頼るべき時が来た際には、自身でオムツを買いに行くこともできなくなっていることでしょう。
そんな時のために、予備のオムツ一袋です。
一袋が準備されていれば、しばらく使用が続くことになっても、使い切る前に家族やご友人が届けたりすることで、補充をすることが可能です。
あると安心アイテム
シャワーチェアー
お風呂の椅子は、どんなものをお使いですか?
こういったプラスチック製の一般的な風呂いすは、コンパクトで便利ですが、高さが低く、立ち上がる際の負担、座る際の負担が大きいです。
- 滑りにくい
- 高さ調整ができる
- 背もたれがある
- 肘置きがある
立ち座りのしやすい高さ、座っている間も安定する背もたれ、立ち上がりの際に便利な肘置き。足に擦れり止めが付いているので、ズレたり、グラついたりがありません。
身体機能の高いうちでも、便利に利用することが可能。今は、まだまだ元気だと感じていても、準備しておくことが大事です。
『邪魔になるんじゃないか?』といった心配も大丈夫。
シャワーチェアーの種類にもよりますが、パイプ椅子の様にたためる物も多く販売されています。
滑り止めマット
お風呂で滑って転倒。高齢者の転倒場所で多いのが『浴室』です。
その予防になる滑り止めマットです。
床一面をリフォームして滑りにくい材質に変えてしまうのは高額ですが、浴槽に跨ぐ際や立ち上がる際に触れるポイントにだけマットを敷いておけば、安価に済みますし、十分です。
浴槽の中と、洗い場1枚ずつ準備するだけで、転倒予防には大きなメリットがある予防グッズですね。
高齢者サロン向け講座:高齢者入浴事故・ヒートショックの注意点近隣施設の情報
病気やケガを理由に、いつ介護生活へ急変するかはわかりません。
自宅の周りに、どのような施設があって、どんな特徴の施設であるのか情報整理をしていくことも大切。
おすすめは、老人ホーム検索サイトNo.1のLIFULL介護
対象地域は全国。
ここでは、38000の介護施設から探すことができます。
この数字は、業界最大級。SONPOケアやベネッセなど大手の施設との提携はもちろん、地域に根付いた小規模な施設情報にも十分対応しています。
今すぐ、施設に入るわけでないにせよ、自宅の周囲にどのような施設があるのかを調べてみるためにも活用ください。
見守り兼ねた、配食サービス
食事の準備や買い物、負担が増えてきたときに、お弁当を届けてくれて、届けた際には手渡しで安否確認。
それが『配食サービス』 「ワタミの宅食」
などは、CMでもおなじみですね。
地域包括支援センターの活用
『地域包括支援センター』はご存知ですか?高齢者の生活全般について、相談窓口は『地域包括支援センター』
今は、まだまだ介護はいらないけど、見守りをして欲しい。
介護予防のために、何かできる教室はないか。介護予防の取り組みの提案。
元気なうちから、取り組める情報もありますし、既に生活が大変になってきた方に支援についても相談をすることができます。
地域包括支援センターは、どんなところ?こちらの記事を参考に。
高齢者の相談窓口『地域包括支援センター』って何するところ?最期に
今すぐ必要と言うわけでないにせよ、いざという時のための『準備』です。杖や風呂いすなどの介護用品をそろえるだけでなく、相談機関や介護施設などの情報を集めておくことも大切。
どんなに予防をしていても、病気やケガをきっかけに高齢者の身体状態は、突然変化します。
そうなった時に慌てず、必要な手続きや対応ができるためも、今のうちから情報を整理して準備をしておく必要がありますね。
事前に準備をし、困ったときには『地域包括支援センター』の活用を!