当サイト、まったり地域包括の法人化も含まれていますが、居宅介護支援事業所を開設・運営するための法人格取得です。
この記事では、ケアマネージャーの独立・居宅介護支援事業所を立ち上げたいと思っている方の参考になればと、手順を記していきます。
今回は、その前段階。『事業計画・企画』についてです。
今後は、法人設立・居宅開設手続き等の手順における記事を挙げていくつもりですが、寄稿ペースは、私の進捗状況に沿って行います。実際の体験談を沿えてというところですね。
設立する法人で、事業運営をするのは、居宅介護支援事業所の開設だけではありません。
地域包括やケアマネージャーとして働いている方は、感じたことがあると思います。
『これは本来、ケアマネが行うこと?そもそも行って良いこと?』って疑問。
厳密に決められていない、『グレーゾーン』を地域包括やケアマネが、代わりに行う場面・やらざるを得ない場面、みなさんは遭遇したことありますよね。
介護保険制度は万能ではありません。
社会保険の適応となる以上、訪問介護ヘルパーひとつとっても、行える業務内容は限定されたものです。
それが介護保険制度のすき間ですね。ここを補填すべく、ヘルパー事業所の行う自費サービスや、便利屋を活用する人も増えてきています。
そこで、最初から【居宅介護+便利屋(のようなもの)】を行います。
加えて、地域住民への講座開催や、事業所間の連携構築を加えていくと、地域包括の業務そのまま。
要するに、委託包括は、市の意向で大きく左右されけど、個人で地域包括っぽい事をやったら楽しいじゃん?って思ったわけです。
目次(もくじ)
作るのは会社?個人事業?
収益の主軸は、居宅介護支援になります。その居宅介護支援事業所を立ち上げるにあたり、法人格が必要になります。
法人=株式会社・合同会社・NPO法人等
一般的に、『会社』と言うものですね。1人ケアマネの居宅は、個人(個人事業主)で行っているイメージでしたが、これは考えてみるまで知りませんでした(笑)
仮に1人ケアマネを行うにしても、法人(会社)を作る必要があります。
居宅介護支援所の指定を受ける前段階として、法人設立が必要ということです。
会社の種類でも設立についての費用が異なります。
NPO法人は、費用を抑えて作成ができますが、限られた事業内容を行う必要があるので合致しません。(居宅介護支援事業所のみの開設であれば、NPOも可能です)
今回は、便利屋を含む他事業もあるため、社会的信用も大きい、株式会社の設立を主として考えます。
目指すところの事業内容
事業内容
『居宅介護支援事業所+便利屋』の開設を狙っていますが、事業としてはサイト運営・アフィリエイト事業も含まれます。
このサイトの様なブログ内でのアフィリエイトですね。
地域向けや事業所間の連携をサイト運営を通して広げていきたいところ。限定された地域の、医療・福祉・介護の情報を集約していくことが出来れば良いと考えています。
地域ブログの福祉版のようなイメージですね。
居宅介護支援事業所はサイト運営における情報収集と収入の分散、便利屋は有償ボランティアの延長程度の趣味活動みたいなものです。
会社設立に必要な定款作成。(定款の作成手順については別記事で記載)
ここに挙げる事業内容は
- 居宅介護支援事業所
- 便利屋?
- サイト運営(アフィリエイト事業)
としていくつもりです。
割合としては、『居宅6サイト運営3便利屋1』といったところでしょうか。
居宅介護支援事業所は、特定事業所加算も狙いますが、職員に私自身は入るつもりはありません。雇用により運営です。
便利屋は何する?
我が家の郵便ポストにも便利屋のチラシは良く入っています。
なんでもやります!と大々的に掲げるつもりは少なく、また、既存のサービスで満たされている領域(ゴミ屋敷清掃や換気扇の清掃、庭木の手入れ等)にも積極的に手を出すつもりはありません。
ケアマネジメント業務と自費サービスの中間層を狙っています。
- 各種契約・手続きの代行、同行
- 便利屋に依頼するほどでない不用品の処分
- 単発の入院準備
- 緊急時の買い物代行
- ヘルパー対応外の臨時の買い物(家具・家電・大きな物等)
ケアマネージャーが便利屋と思われず、本当の便利屋を使うほどでないものといったすき間。
長年、地域包括支援センターで働いてきた関係性を活かし、周囲のケアマネージャーに向けて、介護制度のすき間と、ケアマネ業務の領域の狭間を埋められる手伝いが出来ればよいかなと。
現時点では、漠然と『便利屋』という表現をしています。
この辺の範囲は働きながら周囲のケアマネージャーのニーズに対応できるような立ち位置を考え、細かな内容は、私自身不透明です。
どれか1本で良いんじゃないか?
ケアマネ・便利屋・サイト運営、実際は3足の草鞋を履く内容ですが、目指すは独立型地域包括。
サイト運営を主とする以上、介護現場に関わっている必要がありますし、当サイトの掲載内容として、地域包括・ケアマネージャー対象に作成していますが、実務に関わっていない以上、書けない内容が多いです。
また、便利屋においては、事業収益を主としていませんが、地域包括で働いてきた中で、介護保険制度のすき間において一定のニーズが潜在していると感じます。
地域の中に、身軽に動ける立ち位置の事業所(便利屋)が1つあれば、地域包括・ケアマネに小さなメリットにはなるのでは?と思います。
そのため、便利屋を主にすることが無いにせよ、業務割合の中でゼロにすることができない立ち位置です。
勤務しながら開業できるのか?
この部分は、今回の会社作りにあたり、いろいろ調べました。
本業の法人に理解や承認を経て、会社を作るのであれば、問題ないと思います。
中には、秘密にしたまま立ち上げようと思っている人もいるのではないでしょうか?
思い付きで会社を作ると、すぐバレるようです。
私は、既にサイト運営をしている以上、副業でもあり、会社作るのをわざわざ了解ほどでもないと、こっそり作成側で考えています。
こっそり起業を狙う方は、バレた場合、本業を即辞める覚悟も必要ですからね?
住民税から発覚
会社をつくらず、副業として事業を行い、収益がでる場合も注意が必要。
確定申告の際、副業分の住民税を普通徴収にせず、特別徴収にしてしまった場合です。
本業の法人の元に、本業分と副業分を合わせた所得の納付書が届いてしまいます。給与担当者などが、『支払っている給料の割に、住民税が高い。別の収入があるのか?』と勘づかれてしまうわけです。
副業分の所得に対しての住民税は、普通徴収にすること。
社会保険から発覚
会社を作るとなると、社長1人の会社であっても、社会保険の加入が必要となります。
本業と副業の会社で2重に社会保険に加入する形になってしまうわけですね。この場合、年金事務所に届けを出すのですが、社会保険料の金額が本業と副業それぞれの報酬に応じて案分されます。
新しい保険料額が、本業の会社に通知されるので、見つかってしまうわけですね。
噂から発覚
人の噂は、あっという間に広まります。
起業の事を誰かに話した途端、どこに伝わるかわかりません。
住民税や社会保険など手続きに抜かりなく行っても、バレるときには、1人に話した雑談が広まったせいということも大いにありえます。
実際、私もこっそり起業を狙っていますと話しましたが、このサイトの事も同業者の中にはそれなりに広まっていますし、ここに寄稿した以上、隠す気があるんだか、ないんだかと言ったところですね。
周囲に起業を話す以上、所属する法人にも伝わる覚悟が必要ですね。
対応策
見つかることを恐れるよりも、了解を貰うことが確実。
それが難しい場合は、
- 社長報酬(役員報酬)をゼロにし、会社内に貯めていく。
- 家族(妻など)を社長とし、結果的に家庭にお金が入るようにする。
このような対策が考えられます。
役員報酬がゼロの場合、社会保険に加入する必要がなくなります。この場合、副業の収入が手元に入らず、会社の蓄えを増やすかたちになります。
例)3月決算の会社⇒4・5・6月に役員報酬変更可能
家計に影響する場合は、妻などを社長にし、社長報酬(役員報酬)を払い、社会保険に加入。自身は役員につかず、副業を行うことで収入を得ることができます。
私自身は、今の法人に籍を置いているうちは、会社に貯める形を選びます。
必要であろう資格
主任介護支援専門員
介護支援専門員だけでは、今後独立はできません。管理者要件として、主任介護支援専門員が必須になってきます。(現在は措置期間のため当面可能)
実際、私は、ケアマネージャーをやるつもりはなかったので、そもそも介護支援専門員を取得していません。
『ケアマネぐらい持っててサイト運営しているんだろ?』と思った方については、申し訳ないです。地域包括支援センターでの経験のみで語らせていただいております。
今後も、ケアマネジメント業務は苦手でもありますため、主に運営側にいるつもりですが、当面の収入面の確保と収入の分散化のために、ケアマネージャーは取得するつもりでおります。
どちらにせよ、開設には主任介護支援専門員が必須となってきますので、今回の開設に向けて、立ち上げにあたり知人の主任介護支援専門員の引き抜きを行っています。
居宅介護支援事業所の開設だけであれば、これだけで十分です。
法人格があり、主任介護支援専門員があれば、居宅介護支援所を開設することができます。
下記は便利屋も含めた資格・許可ですね。
一般廃棄物運搬収集
資格というわけでなく、行政への申請・許可をいただくものです。
便利屋と言っても、大掛かりなゴミ屋敷清掃などの処分代行までは考えていません。ちょっとした物を処分したい・持って行って欲しい等の依頼にこたえるための許可です。
改修したゴミ・不用品を家庭ごみとして捨てることはできません。事業で出たごみとして、処理場に届けます。
それを自身で行うための許可ですね。
都心部では、新規の受付を行っていない・制限している自治体も多く、注意が必要です。
古物商許可
こちらも資格としてではありません。
改修した不用品が販売可能である際、それを再販売するためには、古物商としての許可が必要となります。
不用品として回収した物たちに価値がある場合、処分するだけでは勿体ない。
これまでの包括業務の中で、何度も、ゴミにしてしまうのが勿体ないものたちを、業者に依頼して処分してきましたからね・・・それを有効活用するための許可です。
申請に19000円ほどかかりますが、比較的申請がスムーズなのは良いところ。
普通2種免許
介護業界では、グレーゾーンでもあるように感じる、人を目的地に運び金銭を受け取る際に必要な免許。
タクシーの運転手等に必須の運転免許の種類です。
免許センターの試験や、自動車教習所等の受講により取得できますが、教習所では20万程度の費用が必要となることが難しいところ。
当面、私は保留にしていますが、移送のニーズが増えた際には検討していこうと思います。
便利屋を主として行う場合、さまざまな資格・許可が必要になります。
私の考える、介護領域のすき間を埋めるためには、この程度で十分だと思っています。
企画編まとめ
- 居宅介護支援所
- 便利屋のようなもの
- サイト運営による発信・連動
こんなところをやっていこうと思っています。
今は、会社設立に向けた定款作成や申請方法について、調べながら行っています。
会社設立は、司法書士・行政書士に依頼することがスムーズとなりますが、自身の経験として、できる範囲は自身で行ってみようと思っています。(依頼すると費用もかかりますしね。)
居宅介護支援事業所は、特定要件を満たせるように知人CM3名に声を掛けています。
自身が常勤として働ける環境になれば、自分もケアマネとして配置できますが、包括に籍を置き、運営のみを行う副業スタイルでは、自身を除く3名が必要ですね。
今後は、会社設立までの準備と手順や、運営関わる費用や、開設準備についてまとめていく予定です。