予防プランを立てる際、『問題』や『課題』の書き方に頭を抱えることはありませんか?
最初のアセスメント領域はスムーズに記載でき、後半の利用サービス内容に繋がる部分も埋まるけれど、問題や課題の部分があいまい。
問題から課題、目標があいまいのままだと、結論として挙がった利用サービスは、自立支援に向けたものではなく、『希望するサービスを充てがうだけ』のプランになってしまいます。
書き方・考え方を振り返ってみます。
下記はアセスメントが埋まった状態からのスタートになります。
アセスメントに困ったらこちらを参考にしてください。
予防プランの書き方・作り方① アセスメントから領域における課題ケアプランを作るうえでの『問題』
アセスメント領域に記載した現状の中から、問題を抽出していくのですが、その方個人が抱える問題とは、どのように考えるべきか。
どうあるべきか、どうなりたいかという、ご本人やご家族の捉える理想の本人像と、現在の状態や、このままの生活から訪れるであろう予後状態という現状
これらの差=ギャップが『問題』にあたります。
例えば、理想は、歩行に問題がなく、買い物も病院もどこでも自分行ける。
現状では、近所のゴミ捨て場まで20mぐらいしか歩けない。荷物を手に持って歩けない。など
この差、つまり、荷物を手に持って、長距離を歩くことができない。が、『問題』。
目標と現状の差は、ネガティブな表現になり、これを解決するための手段をプランに記載していきます。
挙がってきた問題を、細かく分けていき、問題点を抽出します。
問題に至る原因から、改善・解決可能な及第点を考えます。
400m歩ければ近所の買い物まで自分で行ける。手に持つわけでなく、リュックを背負うや、シルバーカーなどの用具を使うなど。
理想を言えば、自立した生活が行える身体状態なわけですが、現在の身体状態や、抱える病気、周囲の環境などを踏まえ、現実味のある理想を探します。
最終的には、それが『目標』になるわけですが、問題点の整理が終わったら、課題の整理です。
課題の整理
問題の整理ができると、『問題=目標と現状の差』を埋めるために必要なこと、やるべきことが見えてきます。
これが『課題』です。
課題と問題がイコールになっているプランをよく見かけます。
課題は、解決のために『~する。』『~が必要。』といったポジティブ表現になります。
運動・リハビリを行い運動する。歩行安定のために、歩行器などの支持具が必要。などです。
プラン上では、各領域(運動・生活・社会・衛生)ごとに課題を抽出し、それを総合的な課題としてまとめていきます。
現状を打破するために、何が必要かを記載すれば良いわけですね。
実現可能な目標選定
上記で、理想的な問題から、現実的な問題点の抽出をお話ししましたが、現実的な問題点の改善を掲げることが目標です。
こちらも、ポジティブ表現になりますが、届くことが難しい目標ではなく、1歩で届く目標・実現が現実的な目標を提示し、達成できれば、目標レベルの更新を行っていければと思います。
どうせできない理想的な目標を掲げ、何年も目標が変わらない。なんてことにならないように。
今の問題を解決するための階段を見立て、一段ずつの目標設定を心掛けるようにしていけたらと思います。
まとめ
このページでは書き方よりも、考え方です。
ケアマネージャーさんの作成された予防プランを見ていると、問題・課題・目標がどれも似たり寄ったりになっているケースが多くみられます。
今回お話しました、問題から課題、目標へのイメージが浮かんでいると、プラン作成もスムーズになりますし、読んでいて筋が通ったケアプランになるかと思います。
偉そうに言って、私の作るケアプランも人様に見せされるものでは無いですが(笑)