『PDCAサイクル』という言葉に聞き覚えあはありますか?
生産技術における品質管理などの継続的改善手法を指しますが、これは難しいことではなく、ケアマネージャーが日々行うモニタリングはこの作業を自然と繰り返しているのです。
滞在時間が5分未満で適当にモニタリングを済ませてませんか?
サービス利用票に確認印を貰うための、スタンプラリー訪問はモニタリングではありません。
モニタリングを行う意味とその価値を考え適切に実施すると良いです。
目次(もくじ)
モニタリングとPDCAサイクル
- P・・・Plan(計画)
- D・・・Do(実行)
- C・・・Check(評価)
- A・・・Action(修正)
PDCAとは、計画を立て、実行し、それを評価し、修正する。そして新しい計画を行うこと。
どうでしょう?
ケアマネージャーの皆さんは、『それ、自分たちの業務そのままじゃん!?』と思いませんか?
このサイクルをクルクルと回していくことで、業務の改善を図ろうとする取り組みです。
計画を立て、実行したら、それっきり。それでは、PDCAサイクルにはなりません。
適切にC(Check)=モニタリングと評価が必要です。
ケアマネ業務におけるモニタリングとは
①利用者の身体・生活状況の変化
ご本人の体調・身体状態の変化について確認です。
ご本人の支援計画のモニタリング・評価ですから、実際に今の状況がどうであるかを確認します。
ここではご本人の状況変化だけではなく、ご家族の生活状況に大きな変化がないか、生活場面に大きな変化がないかなど、ご本人の生活に影響を及ぼす事項について確認していきます。
②受診・服薬の状況
もちろん、ご本人の主観的な体調についても確認しますが、その間に適切に受診が行えているか、受診時に、新しい指摘を受けていないか、医療事項について確認していきます。
また、安定しているにしても処方薬に変更がないか、服薬は適切に行えているか、薬についての情報も合わせて確認します。
③介護サービス適切に実施され、その効果がどうあるか
ここでは、実際に実施されているサービスが適切に行われているのかを確認します。
急なキャンセルなどは無かったのか、サービスの効果はどう出ているか?
④サービス利用について 利用者の満足度
上で、サービスの利用状況を確認したあとは、そのサービス内容に満足しているか。サービス事業所へ直接言いにくい不満等はないか。について確認です。
デイサービス等、利用中のスタッフの対応や発言に対して、苦情が挙がることもあります、間に入るケアマネージャーとしては対応に追われる難しい場面も想定しますが、
介護サービスの主体者はご本人、上手に丸く収めてください。
適切に行われていても、車いすの空気の具合や、手すりや歩行器にグラつきなどといった、貸与用具の不具合はなども確認。
⑤新しい課題の有無。
1~4を確認している間に、
自発的に困難・課題の訴えがあれば良いのですが、なかなか自発的に困りごとを言えない方も多くいます。
ご本人の身体・生活状態等をみて、
『ここは改善したらどうか?』や、『これで不自由はないか?』など、ケアマネージャーからの提案もできればよいと思います。
修正案がA(Action)になる
①~⑤を振り返り、改善案を導きだし、新しい計画を作ることがA(Action)からP(Plan)につながっていき、それをD(Do)で実施する。
ほら、PDCAサイクルを実践していることになりますね?
モニタリングシートを使って円滑に
慣れないうちは、帰社後に、『聞き忘れた!』が出るもの。
メモ用紙として使う程度の物なので、私は、不要となった書類の裏紙に印刷して持ち歩いています。帰社後、PC経過記録に打ち込み、シュレッター。
自作されても、そのまま使ってもらっても構いません。(予防プランや軽度者向けのモニタリングシートです)
普段から5分モニタリングをしていると、その方の後任として、引き継いだ際に、『以前の方はすぐ帰ったわよ?』と、正しいことをしても、長居された感が出ててやりにくいですよ・・・