『今のケアマネージャさん合わなくて・・・担当の方を変えることはできるのでしょうか?』
地域包括支援センターで働いているとよく来る相談です。
みなさんのご家族を担当している、ケアマネージャさんはどうでしょう?
実は、母と合わないみたいで・・・と、感じている方。
一度担当になったケアマネージャー、退職や異動でもない限り、ずっと変更できないものだと思ってませんか?
ケアマネージャーを変更することは可能です!
そうは言っても、ケアマネージャーに非がない場合も多くあります。どんな場面に注意して、変更を考えたら良いのかまとめました。
ケアマネを変更する前に考えてみること
変更してもらいたい理由を整理
変更希望の相談が、地域包括支援センターには多く来ますが、その理由は、なんでしょう?
- 新人のケアマネで頼りない。
- サービス調整のミスが続く。
- 頼んだことを、なかなか調べてくれない。
- 訪問予定を忘れる、間違える。
などなど、その人個人に問題がある場合も多くあります。それは、仕方ありません。変えてもらいましょう。
ただし、地域包括の私たちから見ても、とてもしっかり仕事をしてくれるケアマネさんであっても、『変更したい!』と言う相談も来ます。
そんな時には、結局は、人と人なので、相性の問題が多かったりします。他では、すごく良い人と言われていたのに、こっちでは苦情・・・。
- 年齢
- 性別
- 性格的な明るさ・落着きさ
- 猫や犬。ペットとの相性
- 稀にあるのは、臭い(化粧品等)
上記の2点、どちらにしても、信頼して介護調整を任せるには不安であったり、相談しにくい場合、
そんな時には、ケアマネージャー変更は有効です。
問題は個人か、事業所か
複数のケアマネージャーが在籍する事務所であれば、現在の担当者と合わない理由を伝え、事業所内で、別のケアマネージャーに変更してもらうことも可能です。
- 自分のところに併設する施設しか使わせてくれない。
- 事業所母体の法人や、関係施設に問題・不信感等
理由が、その事業所そのものにあった場合、事業所そのものを変更したい場合や、また、担当を変えてもらっても、同じ事業所に依頼するのは、気が引ける・・・などの際は、事業所ごと、別の居宅介護支援事業所に切り替えも検討しましょう。
新しい事業所で、新しい担当ケアマネージャーを付けてもらうことも可能です。
ケアマネ変更、どこに相談したらよいの?
前半にも記載させてもらいましたが、そんな相談を受ける機会が多いのは、地域包括支援センターです。
中には、本人・家族から直接、担当のケアマネージャーに解任を申し出て、自身で新しいケアマネージャーを探す方もいます。ただし、あまり関わる機会の少ない職種であろう、ケアマネージャーをなかなか、自身で探すことは情報が少なく難しいと思います。
適当に探して『またこの人もちょっと違う・・・。』なんてことになりかねません。
そんな時、間に入り調整をしてくれるのが地域包括支援センター。
ですが、地域包括支援センターは、公の機関であるため、一か所の事業所を「ここがお勧めです!」とは言いにくいところ。
複数提示されることが多いと思います。
合いそうなケアマネージャー像をしっかりと伝えましょう。
年齢層・性別・性格・どんな分野に強いか・併設施設にはどんなものを持っている会社が良いか等
地域包括支援センターも、『とにかく良い人をお願いします!』それだけの情報では、探せません(笑)
その人にとって、どんな方が『良い人』にあたるのか情報が欲しいところ。そのような情報の中から、ご本人に合いそうな、居宅介護支援事業所を複数ピックアップしてくれるはずです。
インターネットなどにあふれている情報よりも、濃い情報も沢山持っていることでしょう。
ケアマネ変更の手続きは?
手続きは、後任となったケアマネージャーが行ってくれると思いますが、市役所等の自治体に、ケアマネージャ登録(変更)の届け出をだすだけです。
以前の事業所に上書きされて、新たなケアマネージャーの事業所が登録されます。
中には、ケアマネ交換について相談すると、手続き大変ですよ?とか、サービスがしばらく使えなくなりますよ?なんて、手放さないために、あれこれ言うケアマネージャーもいるようです。
実際、必要な手続きはあるものの、大事件になるような複雑な作業はありません。
ただし、介護サービスを利用している以上、担当者がいないという、空白期間は作ることができません。出来てしまった場合は、その間のサービス利用分が保険適応できなくなります。
月末で担当終了し、翌月1日より新しい方へ。こういった、引継ぎ等の打ち合わせは必要です。(これもケアマネ同士が行うので、基本的に、本人・家族が何か行うわけではありません。)
担当変更をさせてくれない、ケアマネは、この引継ぎが面倒?(引き継ぐために必要な業務の書類が揃っていない)なためじゃないかな?とも思います。
最後に地域包括支援センターより
地域包括職員としての言い訳を、最後に一つ。
『やはり、人と人の相性です。』これは、ホント大きいので、何度も言います。
近隣の事業所であったり、利用されているサービス内容から、『良い人』であろう後任のケアマネージャーについて、提案をすることになっても、『やっぱり、この人も何か違う』『担当者を変更したい』という場面は出てくることもあると思います。
変更することで、大当たりを引く可能性ももちろんありますが、今の担当者に、何が合わないのかを話して、お互い寄り添える関係を作って行くことも、一つの案です。