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【認知症サポーター養成講座】ってどんな講座?どんな人が受けたら良いの?

桜餅

こんなオレンジのリングを身に着けている方を見たことはありませんか?

このオレンジリングは、認知症サポーター養成講座を受講し、認知症サポーターとなった証です。

認知症サポーターとは『認知症を正しく理解し、認知症の人を支援します』というのを示す目印。

特に多く見かける場所は、病院や介護施設、市役所などの公共機関ですかね。職員さんのネームプレートなどに良くついています。

認知症サポーターになるためには、サポーター養成講座の受講が必要です。

この講座、どんなことを学ぶことができて、どんな人の受講を対象としたものなのでしょうか?

認知症サポーター養成講座とは

認知症の方を支援する『サポーター(=応援者)』になるための講座です。

認知症の専門家を目指すための講座ではなく、これを受けたからと言って何かできるための資格ではありません。

認知症について基礎となる部分を学び、正しく理解することで、認知症の人やその家族を見守り、地域に迎え入れていくための講座。

サポーターを増やしていくことによって、認知症を地域で支える街づくりを市民で作り上げていくことを目指しています。

講座の対象者

年齢問わず、すべての地域住民が対象であり、受けてもらいたい講座です。

認知症に関するプロフェッショナルを養成するための講座ではなく、サポーターを増やしていく取り組みですからね。

最近では、銀行やスーパーなどでの開催もあり、認知症の方への接客に活かす取り組みも広がっています。

そのような場合は、講座の中でも、銀行のATMで困っている場面、スーパーのなどのレジ会計で困っている場面など想定される業務場面を事例としたものが盛り込まれたりしていますね。

養成講座ではどんなことをするのか

養成講座の構成は、一般向けの物は90分、小学生向けのものなどであれば、授業の1コマに合わせて45分で実施されます。

大きな項目で分けると

  • 認知症の種類や症状の理解
  • 認知症の人の気持ち
  • 認知症患者を抱える家族の気持ち
  • 認知症の人との接し方

養成講座で伝えるべき内容は決まっているものの、どのように伝えるかについては、開催する講師(キャラバンメイト)が講座の構成を考えていきます。

90分みっちり、座学で済ませる講座もあれば、寸劇を交えて認知症の対応を示す講座、5人程度のグループに分かれ少人数で事例をもとに対応方法を検討するものなど、開催方法はさまざま。

養成講座は、何度でも受講することが可能です。

色々な場所で受けてみると、同じことを聞くにしても様々な手段で考えるきっかけを得ることができますね。

講座の詳細も簡単にお話ししていきます。

認知症の種類や症状の理解

認知症にも分類があります。

  • アルツハイマー型認知症
  • レビー小体型認知症
  • 脳血管性認知症

良く耳にするのは、アルツハイマー型の認知症かと思いますが、その他にも種類があります。

こういった認知症の分類や、認知症になってしまうと、どのような症状が現れるのかを学びます。

『認知症=物忘れ』といったイメージですが、その他にも認知症になることによって生じる症状はいくつもあります。

ここではテキストなどを用いた座学が中心になりますが、認知症がどんな病気であるのかをまず学ぶわけです。

認知症の人の気持ち

認知症がどんな病気なのかを知った後は、当事者の気持ちについて考えます。

認知症になると、急に何にもわからなくなってしまうわけではありません。完治が難しい病気。できない病気。と、言われていますが、進行はゆるやかに進行していきます。

発症間もなく、認知症の部分と、元気だった頃の自分が混ざっている時、どのような気持ちで日常を過ごしているのかを学びます。

認知症を抱える方の家族の気持ち

今でこそ、『認知症』と言う名前が広まってきましたが、一昔前は、外には言えず、家族内で秘めている方も多い病気でした。

初めて、家族が認知症と診断されてから、その後に起きる認知症による失敗。

それが何度も続いて起きた時、認知症を抱える家族はどんな心理状態で過ごしているのかを学びます。

認知症の人との接し方

認知症の方と接する際に、どのようなことに注意したらよいのかを学ぶところです。

想定される事例場面としては、

  • 街で迷子になっている認知症の人を見つけた時
  • 家族が認知症になってしまい、自宅内でトラブルが起きた際
  • ATMが使えず困っている高齢者を見かけた時
  • レジで小銭が理解できずに迷っている高齢者を見かけた時

ただ、テキストを見て学ぶよりも、寸劇やロールプレイを取り入れて行う講座も増えていますね。

5人程度のグループになって『悪い対応・良い対応』を考えるグループワークとして行うこともあります。

どのような視点に注意したら良いのかを事例などを通して学びます。

どこで開催しているの?

市内の公共施設等で定期的に開催されている場合があります。

市町村の広報に掲載されることもありますし、市役所等の介護や高齢者担当課へ連絡し、聞いてみるのも良いでしょう。

最近は、病院や介護施設がイベントとして開催したり、大手ドラックストアなどもイートインスペースを活用して講座を開くところもありますね。

実際に認知症の方が多く出入りする、病院であったり介護施設などで開催される認知症サポーター養成講座ではより認知症の行動について詳しく聞けるかもしれません。

近所で開催していない。でも受けてみたい。

地域包括支援センターで、出張講座も受け付けている場合があります。

個人ではなく、5人以上のグループ対象などの場合が多いですね。サロンの団体や、学校の保護者会、近所の友人同士など参加者を集めて依頼しましょう。

開場は大きなホールや会議室などを借りる必要はありません。自宅でも出来ますし、地域包括支援センター内にスペースがあればそういった所でも開催できるものです。

地域包括支援セターの規模にもよりますので、一度問い合わせをしてみてはいかがでしょうか?