ケアマネージャーの所属する居宅介護支援事業所には、大きく併設型と独立型の2種類に分かれることをご存知ですか?
併設型とは・・・
居宅介護支援事業所の他の種類の介護サービス事業所が併設して運営いる事業所
独立型とは・・・
居宅介護支援事業所のみの単体運営している事業所
業務としては、要介護者のケアプラン作りであることは同じですが、働く環境は異なる部分も多くあります。
ケアマネージャーとしての勤務を希望する方は、就職する前にどのような違いが合って、どちらの型が自分に合っているか知ったうえで事業所を選ぶと、長く続く事業所選定が出来ると思います。
目次(もくじ)
併設型の事業所について
併設型のメリット
- 事業所間連携が密接に行える
- いざという時、事業所間のフォローがある
併設型である以上、デイサービスなり訪問介護などの介護サービスが付随していますよね。
自身の担当する利用者が、そのサービスを利用していれば、通所系なら直接様子を見に行くことも容易ですし、そうでなくとも利用者の状況確認や、細かな連携もしやすくなります。
新しく利用する場面でも、急な利用調整となった際など、協力体制ができていればスムーズな調整が可能になります。
併設型のデメリット
- 利用サービスが限定される(おそれがある)
- 本人、家族が介護サービスの不満を言いにくくなる。
法人・会社の利益を優先するあまり、併設している事業所への利用者供給を強く言われてしまうケースがあります。
公正・中立なケアプラン作成なんて言われていますが、併設型では難しい場面も多いことが現状。
中には、『自社のサービスに繋ぎ、利用者を増やすために居宅介護支援事業所は存在する』なんて堂々と言う法人もあり、サービス調整先が限定されてしまう可能性もあります。
自社のサービスが充実していれば良いのですが、物足りない事業所に、上からの指示で無理やり繋ぐことになりかねないので、そういったジレンマに悩まされるかもしれません。
受ける介護サービスに不満があっても、居宅と繋がっている場合には、ケアマネージャーに対して本人や家族も不満を言いにくいと感じてしまうこともありますね。
独立型の事業所について
独立型のメリット
- 公正中立なサービス調整ができる
- 小規模アットホームな事業所が多い
独立型のメリットは、併設型のデメリットの逆で、事業所に縛られることなく、公正・中立なサービス調整が行えることになります。
本人の意向に沿ったケアプラン作りといった本来のケアマネージャー業に力を入れることができますね。
ケアマネージャー1人からでも作ることができ、少人数の事業所も多くあります。従来の知人同士で立ち上げたり、アットホームな環境下での事業所が多くあります。
独立型のデメリット
- サービス事業所の調整に経験が必要
- ケアプラン依頼の安定がない(廃業の恐れがある)
デメリットももちろんあります。
併設先がないので、調整先である介護サービス事業所を自身で開拓していかなければなりません。急な依頼にも嫌な顔せずに対応いただけるよう、居宅とサービス事業所間の関係性も良好にしていく必要があります。
知らない土地で立ち上げたり、ケアマネ業務に慣れない状態での独立型では、サービスや機関の情報収集に多くの時間を割くことになると思います。
ケアプラン担当の依頼も、居宅介護支援事業所の営業力や評判に大きく左右されます。
大きな失敗をしてしまい、そもそものケアプラン依頼が減ってしまう事態になると事業所そのものが死活問題になってしまいますね。
大きな法人に併設していると、持ちつ持たれつ併設事業所同士でフォローしていくことができます。
実際どっちが働きやすい?
どちらが良いかと聞かれると、上で書いたようにメリットデメリットそれぞれあります。
就職先として選ぶ時の目安になるのは、
新人職員は、併設型。 経験者は、独立型。
なんて分け方も良いように感じます。
新人のうちは、大規模な法人付属の居宅介護支援事業所でケアマネ業務を覚えながら、他事業所の様子を覚えたり、ケアマネとして至らない時期のサービス調整も同法人内の併設事業所とならフォローしてもらえると思います。
ケアマネージャネ業務に慣れてきた方が就職するのなら、これまでの経験を活かし、法人とのしがらみがない業務が行える独立型が良いと思います。
ケアマネージャーの就職先で悩んだら
独立型、併設型の違いは分かっても、その施設の善し悪しまでは外から分かりません。
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