ケアマネージャーさんから、今の場所が合わない。別の事業所に移ろうと思う。
なんて相談を受けた時。
私の返答のほとんどは、
ケアマネージャーの仕事は、どこに移っても、基本的な業務内容は変わりません。
それなら、少しでも働きやすく、お給料も多いところで働くことが良いのではないかと思っているからです。
一般的に、一つの場所に長く続けることが良いなんて言われることもありますが、ケアマネージャーの職種柄、少しでも良いところを探して、ツバメのような働き方は、合っていると思いますよ。
担当される利用者自身も、働きにくい環境で、辞めようかな・・・と悩んでいる方に担当されるくらいなら別のケアマネージャーに担当してもらう方が良いのかな。なんて思いますしね。
それでも今の職場を辞める以上、デメリットもあります。
そこで、事業所を移る際のメリット・デメリットについてまとめてみました。
目次(もくじ)
事業所を移るメリット
良い勤務環境を狙える
あなたの働きやすい勤務環境はなんでしょう?
- 固定土日休みor平日にも休みが欲しい
- 事務所で仕事or在宅ワーク
- 残業はやりたくないor残業しても給料UPが良い
- そもそも給料がもっと欲しい
- 担当件数は少なくのんびりorMAX担当したい
とりあえず、ケアマネージャーになって初めて入った職場であればなおさら。
今いる職場の勤務形態が、ケアマネージャーの絶対的な勤務形態ではありません。事業所により、さまざまな勤務形態が考えられるのがケアマネージャーです。
初めて配属され、徐々に働いてみると、こんな風に働きたい。こういう環境で働けたら良いのになんて思ってくる場面も出ると思います。
その希望する働き方を選ぶことができるのがケアマネージャーの事業所転職です。
関係機関を広げられる
『顔の見える関係』多職種連携を強く言われる、ケアマネージャーの方々は良く耳にするフレーズでしょう。
訪問系・通所系・福祉用具といった、介護事業所との関りだけでなく、行政機関や医療機関さまざまなな方との協力・連携で日々の業務を進行しています。
地域が変われば、新しいネットワークを築くことができます。
A市でもともとやっていた方が、隣接するB市で働けば、A市との関りを活かしつつ、新しいB市の事業所とのネットワークを広げることができます。
別の自治体の制度を学べる
ケアマネージャーとしては、基本としての介護保険に関する制度は日本中どこに行っても同じですが、細かな部分や自治体独自のサービス、申請方法など、自治体により若干の違いがあります。
一つの自治体で、ケアマネージャー業務をやっていると、その自治体のやり方が絶対だと過信してしまいがちですが、諸手続きの方法が若干異なります。
市区町村、自治体をまたいで業務経験がある方に関しては、違いを理解した上でのケアマネジメント業務を行うことができます。
事業所を移るデメリット
事業所・施設情報が薄くなる
これは一時的なものになると思いますが、もともとの事業所と地域が大きく変わった場合は、特にゼロからの関係構築になりますし、調整する介護サービス事業所も一から開拓していく必要があります。
もちろん、移った先の事業所にも、デイサービス等の情報はあると思いますが、『自分の目で見た施設』ではないですからね。
この情報を集めていくことが大変です。
行政制度の違い
上記のメリットに、自治体の違いが知れること。と、記載しましたが、
これはその反面、変わると手続きで戸惑うことになります。以前は、あっさり通った申請も、こちらの自治体では通りにくかったり、
高齢者向けの事業として、自治体独自に行っている事業については、善し悪しがあるはずです。
この辺が、移ってしまって逆にやりにくいなんてことにもなりますね。
ホントに良いところが見つかる?
色々、働きやすい環境について、希望があると思いますが、実際に移って100%を満たす環境と言うのは、そう簡単に見つからないものです。
移ってから後悔にならないように注意する必要があります。
引継ぎによる業務負担
辞める以上、現在の担当者を別のケアマネージャーに引き継ぐ必要があります。
同様に、新しい場所に移ると、前任のケースを引き継ぐ場合もあると思います。
この引継ぎ業務が、結構大変。
多くの場面で、後任と共に同行訪問をして、引継ぎになると思います。不足していたケース記録・書類の整理も必要になる際もあるかもしれません。
これを、辞めるまでの期間が短いほど、短期間で済ませることになるので、業務量が急激に増えます。
辞めるまでの期間は、多く取り、引継ぎスケージュールを良く考えて退職に至ることがオススメです。
メリット・デメリットは捉え方次第
上記で挙げたメリット・デメリットは、両方の側面を持っている場面も多くあります。
自身の見聞を広げるために、あえて隣の自治体に移ることで、他の自治体もやり方も覚えることができますし、連携先のネットワークを広げることも可能です。
別の事業所に移るにしても、職場環境の変更だけでなく、自身の見聞を広げるためにも前向きな事業所移行も良いかもしれません。
業務内容としては、居宅介護支援と、限られたものになるため、同じ場所で同じシステムの中で仕事をしていると、狭い世界の中で完結してしまいます。
さいごに
一番初めにも伝えましたが、
ケアマネージャーの仕事そのものが嫌でない限り、どこに移っても、業務内容は変わりません。
それなら、少しでも働きやすく、お給料の多いところで働くことが良いです。
デメリットも色々並べましたが、今の関係機関との関りが大きく変わらない範囲で、同じ自治体内での事業所変更は大幅にデメリットを減らすことができます。
同じ業務を行うのに、自身で働く場所を選べると言うことも、ケアマネージャーという職種ならではだと思います。
自身のやりたいケアマネージャー業務が、職場環境のせいで嫌いな仕事にならないよう、適切に働く場所は見直していくことをお勧めします。