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福祉・医療関係者が知っておきたい介護保険制度の基本

地域包括で働いていると、介護保険制度について、あまり詳しくないであろう病院相談員より無理難題の依頼がくることが多々あります。

多職種連携』が強く言われる、昨今。

自身の所属する領域と別分野だから、と無関心とならず、基礎的な部分はお互いに知っていること相互の連携を円滑にとることができるのではないでしょうか?

この記事では、地域包括で働く筆者が、一方的に関係機関の方々に知っておいて欲しいことについてまとめてみました。

読んでもらいたい人
  • 医療関係者(病院相談員)
  • 障害者分野:相談員
  • 生活保護ワーカー
  • 介護現場スタッフ
  • 新人地域包括職員(ケアマネ未経験)

普段から、当サイトをご覧いただいている地域包括支援センター職員の方やケアマネージャーの方にとっては物足りない記事になっていると思います。

介護保険制度のすべてを細かに書いているわけではありません。

介護保険制度が良くわからない!詳しいことはわからないけど、ざっくりどんなことができるか教えて!

そう思っている方に、分かりやすいようにまとめてみたつもりです。

まず、介護保険の認定申請

介護保険利用には、介護等級の認定を受けることが必要

介護保険制度の利用において最も大事なこと。

介護認定を受ける申請をし、なんらかの区分等級の認定を受けていないとサービス利用は行えません。

(※認定等級が下りていなくとも、申請中であれば、暫定利用としてサービス利用は可能

介護保険料を払っている(年金から天引きされている)と言っても、区分等級に該当しない方=(元気な方)については介護サービスに保険適応はできません。

年齢が対象となる65歳を超えていても、保険料を払っていても、サービス利用できない方もいるわけです。

医療保険では、病院に受診する際には、誰でも利用が可能と思われがちですが、

病気になったら=診察=診察代も薬も保険適応。と言う流れ。

お医者さんの目が入っているわけですね。

介護についても同様の流れです。

介護が必要になったら=認定=介護サービス費が保険適応。

自治体が、その方に介護サービスが必要かどうか判断をする必要があるわけです。

等級区分の違い

介護等級は、大きく分けて『支援』と『介護』との2種類に分かれます。

  • 要支援・・・1、2
  • 要介護・・・1,2,3,4,5

現在は、この等級に加えて『事業対象者』とう区分も加わりました。

事業対象者では、利用できるサービスは限られるものの、通常の介護認定に必要な認定調査・主治医意見書を省略して認定を受けることができます。

事業対象者が使えるサービス
通所型サービス・・・デイサービス等

訪問型サービス・・・訪問介護(ヘルパー利用)等

事業対象者では、医療機関との関りから離れている人も申請できることや認定を受けるまでの期間も短くできることもメリットです。

事業対象者の状態は、要支援1・2相当としてみられています。

利用までの流れ

  • STEP.1
    ケアプラン作成依頼
    介護サービスを利用するためには、ケアプランと呼ばれる書類づくりを依頼する必要があります。

    要支援であれば地域包括支援センター、要介護であれば居宅介護支援事業所です。

  • STEP.2
    ケアプラン内容相談
    今何に対して困っていて、どのようにしていきたいかの希望を提案します。『このサービスが使いたい』などと厳密な希望サービスが決まっていなくても大丈夫です。

    要望・意向からケアマネージャーが、それに対応する介護サービスを提案してくれます。

  • STEP.3
    ケアプラン作成
    希望した介護サービスや現在の困りごとを元に、ケアプランの素案を作り、介護サービス事業者との共通理解やサービス利用に向けての検討を図り、最終ケアプランを作成します。
  • STEP.4
    サービス利用
    ケアプランをもとに介護サービスがスタートします。

    利用してみて『今度はこれで困っている』『もっと、こうして欲しい』

    などサービスが合わなくなった際にはケアマネージャー等に相談です。

原則、この流れでサービス導入まで進んでいきます。

ですが、早急なサービス調整が必要な場合などには、すべて順番通りに進むわけでなく、暫定的にサービス利用と並行して事務処理が進んでいく場合もあります

介護サービス内容

在宅サービス

在宅サービスは、大きく分けて2種類

施設に通って利用するサービス自宅に来てもらい利用するサービスとに分かれます。

施設を利用するからと言っても、生活の基盤が自宅であれば、在宅サービスの枠に入ります。

施設に通うサービスは、

デイサービスといった、日中の生活の場として、入浴支援や趣味活動、機能訓練をする施設や専門性の高いリハビリを提供する通所リハビリ(デイケア)などがあります。

自宅に来てもらうサービスには、

訪問介護(ヘルパー)といった在宅介護や家事を支援するサービスや、自宅内でリハビリを実施する訪問リハビリ、看護師が体調管理を行う訪問看護、自宅内に簡易浴槽を持ち込み入浴支援を行う訪問入浴などがあります。

また、短期的に施設入所を利用できるショートステイと呼ばれるサービスがあります。

家族の旅行や法事等で家を空ける際、施設入所をするわけでなく、短期的(原則30日以内)に施設に泊まることで食事や入浴等、生活面全般の支援を受けることができます。

用具貸与(レンタル)及び購入

ベッドや車いす、シルバーカーのように利用できる歩行器、据え置き型の手すりなどは、貸与(レンタル)することが可能です。

介護保険制度において、購入の際に保険適応はできず、原則福祉用具は貸与のみとなります。

例外的に購入に対して保険適応になるのは、衛生品について。

直接肌に触れるシャワーチェアーや、ポータブルトイレ(簡易トイレ)などについては、購入のみとなり、購入費用の自己負担が1割~3割となります。

住宅改修

介護生活に関わる小規模な住宅改修については、介護保険が適応されます。

  • 手すりの取り付け
  • 開き戸から引き戸への交換
  • ドアノブの吊元交換
  • 滑りにくい床材への変更
  • 段差の解消
  • 和式トイレから洋式への変更
  • 便器の向き変更

などが、対象となります。申請の手順や、工事の上限について、手続きにおいて細かな決まりがあります。

詳細はこちらの記事を参考に。

【はじめての在宅介護】高齢者宅の住宅改修は介護保険の対象になる?

施設サービス

家と施設を行き来する在宅生活でなく、長期的な施設入所による介護サービスも介護保険の対象になります。

注意する点は、施設入所に関わる費用については、全額が保険適応になるわけではないということ。

施設入所に伴う費用は一般的に、

入所費用施設サービス費食費居住費(部屋代)+日常生活費(雑費)

この中で、保険適応ができるのは、施設サービス費のみ。

この施設サービス費が1割~3割の自己負担になりますが、その他の食費や居住費、日常生活費については全額自己負担となります。

施設の種類
  • 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
  • 介護老人保健施設(老健)
  • 介護療養型医療施設
  • 介護医療院
  • 介護付有料老人ホーム

介護サービスの費用について

負担割合

介護保険サービスにおいて、以前は利用者本人の自己負担は、すべて1割負担でした。それが現在では、所得に応じて、1割~3割負担に変わっています。

1割の自己負担となっている方の割合は、今でも多くいますが、皆が1割と言うわけでなないので、説明の際には注意が必要です。

福祉用具レンタルのカタログなどは、今でも1割負担の金額を元に作成されているものも多くあります。

実際に導入して、支払いの際にトラブルにならないようにしてください。

また、これまでに介護保険料の納付に滞納等がある方に付いては、所得の有無にかかわらず、自己負担額が1割でなくなるケースや支払い方法に変化が出る場合があります。

保険料滞納があるケースについては事前に自治体・市区町村への相談が必要です。

負担額の軽減制度

基本的には、1割負担、所得額に応じて2割・3割負担もある制度ですが、自治体独自に低所得者向けに、介護サービスの自己負担に軽減制度を設けている場合もあります。

またショートステイや、施設入所など止まりのサービスを使った際において、本来保険適応にならない居住費や食に自己負担額に上限が付く制度もあります。

生活に困窮していて、介護サービスの導入に踏み出せない方や、施設入所費に頭を抱えている場合には、一度自治体・市区町村に相談してみてください。

まとめ

介護保険制度の概要を簡単にまとめてみました。

制度そのものを理解するには、さらに深い部分まで知る必要がありますが、ケアマネージャー等でない限り、この辺の知識があるだけで、十分の共通理解は深まると思います。

自身の領域でない分野だからと言って専門機関に丸投げ。と思わず、知っていると連携はスムーズ。

ケアマネージャー側も、多職種・他機関の役割を知ることで、連携が密に取れるよう日々努力しています(いるはず)

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