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【第2表:長期目標・短期目標】の文例・記入例:簡単ケアプラン

居宅介護支援でのケアプラン作成における第2表【長期目標・短期目標】についての記入例・文例をまとめていきます。

  • ケアプラン作成に自信が無い
  • サクッとケアプランを仕上げたい

そんな方々は参考にしてみてください。

介護サービスを利用する上で必要なポイントを押さえて、サクッと仕上げてしまいましょう。

作成のポイント

ケアマネージャーの力の見せ所は、綺麗な文章で書かれたケアプランではありません。

読まれるのは一瞬!あとは眠っていくだけです。

文章作りに頭を悩ませるのは勿体ない!

ご本人・家族の支援内容を考えることや関係機関との連絡調整に時間を使いましょう。

身体状態による長期目標・短期目標

歩行状態・移動(杖・歩行器・車いす)

長期目標 短期目標
〇〇まで行けるようになる。 〇〇mの連続歩行ができる。
××(近い場所)まで行けるようになる。
下肢筋力をつける。
転倒しない生活を送る。
介助を受けずに歩行できるようになる。 介助を受けて歩行できる。
転倒しない生活を送る。
転倒なく1人で歩けるようになる 見守りの中で転倒なく歩けるようになる。
体力・筋力をつける。 毎日、運動(体操)を行う。
毎日、散歩を行う。
毎日、外出する習慣を持つ。
入院前の状態に戻る。 体力・筋力をつける。
転倒しない生活を送る。
転倒なく、室内移動ができる。 杖を使用し、安全に移動ができる。
歩行器を使用し、安全に移動ができる。
転倒なく、屋外移動ができる。 杖を移動し、安全に移動ができる。
歩行器を使用し、安全に移動ができる。
車いすを自走で移動することができる。 介助により、車いす移動をすることができる。

 

外出

長期目標 短期目標
介助を受けずに外出できる。 介助を受けて外出できる。
介助を受けずに散歩にいける。 介助を受けて散歩に行ける。
見守りの中で散歩に行ける。
介助を受けずに買い物に行ける。 介助を受けて買い物に行く。
見守りの中で散歩に行ける。
定期的な外出により気分転換をする機会を持つ。 外出機会を増やす。
介護者の負担を軽減をする。
〇〇に行く。 体力・筋力をつける。
下肢筋力をつける。
日中、横になっている時間を減らす。
メリハリのある生活をおくる。 日中横になっている時間を減らす。
定期的に外出機会を持つ。

起居動作

長期目標 短期目標
介助を受けずに起居動作が行える。 介助を受けて起居動作を行う。
介助を受けずに寝返り、起き上がりが行える。 介助を受けて寝返り、起き上がりを行う。
自分で起居動作が行える。 福祉用具を利用して、起居動作が行える。
身体に負担なく起居動作が行える。 介助を受けて起居動作を行う。
福祉用具を利用して、起居動作が行える。
身体に負担なく寝返り、起き上がりが行える。 介助を受けて寝返り、起き上がりが行える。
福祉用具を利用して、寝返り、起き上がりが行える。

 

住環境

長期目標 短期目標
転倒せずに移動することができる。 安全に移動できる住環境に整える。
安全に入浴できる住環境に整える。
安全に排泄できる住環境に整える。
安全な住環境で生活する。 安全に生活できる住環境に整える。




生活場面での長期目標・短期目標

家事

長期目標 短期目標
自分で料理ができる。 介助を受けて、料理をすることができる。
自分で掃除ができる。 介助を受けて、掃除をすることができる。
自分で洗濯ができる。 介助を受けて、洗濯をすることができる。
自分で身の回りのことが行えるようになる。 支援を受けて、身の回りのことを行う。
できる範囲の家事が自ら行える。 支援を受けながらも、自ら家事ができる。
不安なく日常生活をおくる。
自分でゴミ出しができる。 介助を受けて、ゴミ出しをすることができる。
体力、筋力をつける。
荷物をもって移動することができる。
ゴミの分別・整理ができる。

 

排泄

長期目標 短期目標
自分でトイレでの排泄ができる。 介助によりトイレでの排泄ができる。
声掛け(誘導)により、トイレでの排泄ができる。
自分で排泄の後始末ができる。
安全に排泄できる。 転倒しない。
定期的な排便が行える。 排便コントロールの管理を受ける
規則正しい食生活をおくる
規則正しい生活をおくる
快適な環境で生活する。 定期的なオムツ交換ができる。
オムツ内を清潔に保つことができる。
かぶれ等、皮膚トラブルを予防する。

 

入浴

長期目標 短期目標
清潔な身体を保つことができる。 定期的に入浴機会がもてる。
心身をリラックスさせて生活する。
1人で入浴することができる。 介助を受けて、入浴することができる。
見守りを受けて、入浴することができる。
自宅で入浴することができる。 施設で、入浴することができる。
週〇回入浴できる。 週〇回入浴できる。

 

食事・調理

長期目標 短期目標
自分で料理をすることができる 介助を受けて、料理をすることができる。
料理の下準備ができるようになる。
介助を受けて、料理をすることができる。 献立を考えることができる。
栄養バランスを考えた献立ができる。 栄養バランスを考えた食事が摂れる。
栄養状態が改善できる。 バランスを考えた食事を摂ることができる。
体重増加ができる。 3食の食事を摂ることができる。
栄養バランスを考えた食事を摂ることができる。
体重を減らす。 栄養バランスを考えた食事を摂ることができる。
毎日、運動を行う。
毎日、散歩を行う。
体重が〇〇キロになる。 体重が〇〇キロになる。(長期より±〇キロ)
【病名】の改善できる。 塩分・カロリー制限を守った食事が摂れる。
制限を守った食事が作れるようになる。 制限を守った食事が摂れる。
1日〇〇キロカロリーの食事が摂れる。 制限を守った食事が摂れる。
安全に食事ができる。 誤嚥しない。
状態に合わせて食形態を準備する。
ゆっくりと食事を摂ることができる。
正しい姿勢で食事を摂ることができる。
状態に合わせた義歯をつける。

他者交流

長期目標 短期目標
定期的に、家族以外の人とのかかわりをもてる。 外出・他者交流の機会を持つ。
〇〇に参加する。
明るい気持ちで生活することができる。 生活の中に楽しみを見つける。
友人との交流を続ける。 体力・筋力をつける。
毎日、散歩を行う。
毎日、運動を行う。




既往・疾患に合わせた長期目標・短期目標

認知症

長期目標 短期目標
症状を安定させる。 適切に受診、服薬することができる。
認知症の進行を予防する。 適切に受診・服薬することができる。
週〇回、外に出る機会を持つ。
週〇回、人と会う機会を持つ。
適切に服薬する。 薬の飲み忘れをなくす。
毎日、お薬カレンダーを見る。
規則正しい生活リズムをもつ。 日中を活動的に過ごす。

高血圧

長期目標 短期目標
血圧を安定させる。 定期的な受診、服薬管理を行う。
血圧を測定し、毎日ノートに記入する。
高血圧の悪化を予防する 定期的な受診、服薬管理を行う。
血圧を測定し、毎日ノートに記入する。
適切に服薬する。 薬の飲み忘れをなくす。
毎日、お薬カレンダーを見る。

糖尿病

長期目標 短期目標
合併症を予防する。 血糖値を安定させる
血糖値を安定させる。 定期的な受診、服薬管理を行う。
血糖値を測定し、毎日ノートに記入する。
食べたものを、毎日ノートに記入する。
毎日、運動を行う。
低血糖を起こさない。 適切に服薬・食事を行う。
適切に服薬する。 薬の飲み忘れを無くす。
毎日、お薬カレンダーを見る。

悪性腫瘍(がん)

長期目標 短期目標
痛みのコントロールをされた中で生活を送る。 服薬による疼痛コントロールを行う。
安心した在宅生活を送る。 痛みのコントロールがされた中で生活を送る。
急変時・緊急時の体制が整う。
痛みや不安のない生活を送る。
本人の不安を軽減する。
家族の不安を軽減する。

褥瘡

長期目標 短期目標
褥瘡の悪化を予防する。 褥瘡の早期発見・処置を行う。
定期的に除圧を行う。
定期的に体位交換を受ける。
栄養バランスを考えた食事を摂ることができる。
不足する栄養を、適切に補うことができる。
褥瘡の痛みなく生活することができる。 褥瘡の早期発見・処置を行う
定期的に除圧を行う。
定期的に体位交換を受ける。
栄養バランスを考えた食事を摂ることができる。
不足する栄養を適切に補うことができる。

胃ろう・IVH等

長期目標 短期目標
適切に栄養を摂ることができる。 低栄養を改善する。
IVHによる栄養管理を正しく行う。
胃ろうによる栄養管理を正しく行う。

精神疾患

長期目標 短期目標
病状を悪化させない。 適切な受診・服薬管理を行う。
今の状態を維持する。 適切な受診・服薬管理を行う。
意欲的な生活をおくる。 〇〇に参加する。
横になっている時間を減らす。
毎日、外出機会を持つ。

その他の疾患

長期目標 短期目標
感染症を予防する。 感染症を早期に発見する。
病状を安定させる。 適切な受診・服薬管理を行う。
病状を把握できる。
病気の再発を予防する。
現在の健康状態を保つ。
健康な生活を送る。 健康診断・予防接種を受ける。
適切な受診・服薬管理を行う。
栄養バランスを考えた食事を摂ることができる。
毎日、運動を行う。
横になっている時間を減らす。




作成のポイントと基本的な留意点

実現レベルを意識した、具体的な目標設定と言われています。よく目にする『安心・安全な生活を送る』では、具体的とは言えない訳ですね。

目標設定では、『〇m歩く』などと数値化したり、『〇〇に行く』目標とする場所を直接記載するなどが良いと思います。

また、長文でダラダラ書くよりも、シンプルに一言で目標を表した方が伝わりやすくなりますし、作成の手間も軽減できますよ。

『長期目標』にハードルの高いもの、『短期目標』にはハードルの低いものを記載し、それぞれで設定期間を設けます。

最近は、認定期間も長くおりますが、長期目標で1年、短期目標で6ヶ月程度で記載することが無難だと思います。

研修なんかでは、サービス開始には、『1ヶ月~3ヶ月の短期間の目標設定を行うように』などと話も挙がりますが、多くのケースではそれ以上の期間変化なく続くことが多いですし、実務上の手間も増えてしまいます。

特別、自治体などでルールを決めている場合を除いては、長期1年・短期6ヶ月で良いのではないでしょうか。

全く変化なく、年単位の目標設定も十分ありえるのですが・・・。

最後に

ケアプラン作成における時間を短縮するための記事ですが、ケアマネジメントに手を抜けと言うわけではありません。

書類作成に時間を取られるのではなく、アセスメントや課題抽出、関係機関との連絡調整に全力を注ぎ、ケアマネジメント業務に励んでもらえたらと思います。

もちろん、自治体から出ている指示に従って作成をしてください。

ケアマネージャーの業務は、ケアプラン作成だけではありません。プラン作り以上に、力を注ぐべきところと思うのはサービス調整です。

これらの記事では、各種介護サービス利用における注意点についてまとめてあります。