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簡単作成:認定調査票特記事項【第2群】の記入例・文例と記載のポイント

事業所としては、ケアプラン意外の収入源にもなる認定調査。上からどんどん受けるように言われている所も多いのかもしれません。

適当に仕上げて、正しい本人像が審査会に伝わらないのも問題ですが、直接のケアマネジメント業務ではない以上、調査票作成に長時間かけすぎて、本来の業務に支障が出てしまうのは筋違い。

わかりやすい言い回しや、評価のポイントをしっかり抑えて、適切な調査票をサクッと仕上げてしまいましょう。

第2群:生活機能に関する項目【記入例・文例】

2-1:移乗

介助されていない

・移乗の介助はされず、自身で問題なく行うことができる。

・ゆっくりではあるが、自身で問題なく行うことができる。

・手すり等に掴まり、自身で行うことができる。

見守り等

・ふらつきが強く、すぐに手が出せる位置で家族(介助者)が見守りながら行う。

・転倒しやすいため、すぐに手が出せる位置で家族(介助者)が見守りながら行う。

・掴まる場所、移る場所を、家族(介助者)が声掛け・指示をしながら移乗を行う。

一部介助

・家族(介助者)が、身体を支えて移乗を行う。

・手すりにつかまり、自身で行うが、家族(介助者)の支えが必要となる。

全介助

・家族(介助者)が、抱えて移乗を行う。

・スライディングボードを使用し、家族(介助者)が移乗を行う。

・介助者2人態勢により、移乗を行う。

2-2:移動

介助されていない

・移乗の介助はされず、自身で問題なく行うことができる。

・ゆっくりではあるが、自身で問題なく行うことができる。

・壁、家具等に掴まり、自身で行うことができる。

・屋内は壁、家具等に掴まり、屋外は杖・歩行器を使用して行う。

・車いすを使用し、介助されずに移動を行うことができる。

見守り等

・転倒しやすいため、家族(介助者)が、すぐに手が出せる距離で見守りながら移動を行う。

・反側無視があり、ぶつかることが無いように、家族(介助者)が、すぐに手が出せる距離で見守りながら移動を行う。

・認知症のため、トイレ等(目的地)に迷うことがあり、家族(介助者)が声掛け・誘導して移動を行う。

一部介助

・歩行が不安定であるため、家族(介助者)が脇下を手で支え移動を行う。

・歩行が不安定であるため、家族(介助者)が手を引き移動を行う。

・車いすを自走するが、曲がり角や段差は周囲にぶつかってしまうため家族(介助者)が押して移動を行う。

全介助

・車いすを使用し、全面的に家族(介助者)が押して移動を行う。

2-3:えん下

できる

・むせることなく自身で食べることができる。

・むせることなく自身で食べることができるが、ゆっくり食べるよう日頃から気を付けている。

見守り等

・むせこむことが多く、家族(介助者)の見守りの下で嚥下を行う。

・口の中でため込んでしまい、声掛け・促しの下で嚥下を行う。

できない

・経管栄養を行っている。

・意識障害のため、栄養・水分は点滴から受けている。

2-4:食事摂取

介助されていない

・自身で食べることができる。

・箸を使い、自身で食べることができる。

・スプーンを使い、自身で食べることができる。

・自助具を使い、自身で食べることができる。

・自身で(箸・スプーン・自助具)を使い、食べることができ、周囲にこぼすこともない。

・手が震えてしまい、こぼすことが多いが、自分で処理し、食べることができる。

見守り等

・目の前の物しか食べないため、家族(介助者)が皿の入れ替えを行う。

・目の前の物しか食べないため、家族(介助者)が声掛けを行う。

一部介助

・途中で食べるのを止めてしまうので、後半は家族(介助者)が口に運ぶ。

・途中で食べるのを止めてしまうので、最後の数口は家族(介助者)が口に運ぶ。

・スプーンを上手く使えないため、家族(介助者)がスプーンに食べ物を乗せる。

全介助

・家族(介助者)が口に運ぶ。

・経管栄養より食事を摂取する。




2-5:排尿

介助されていない

・一連の動作を本人が行っている。

・布パンツを使用し、失敗なく行えている。

・トイレに間に合わず、布パンツを汚してしまうこともあるが、交換は自身で行えている。

・トイレに間に合わないことが多いため、リハビリパンツを着用。交換は自身で行えている。

見守り等

・尿意を感じることが少なく、家族(介助者)が時間で声を掛けて促している。

・水洗を忘れることがあり、毎回家族が声掛けを行っている。

・失敗があってもパットの交換をしないため、家族(介助者)が確認、交換の促しを行う。

一部介助

・尿意あり、トイレを使用するが、衣類の上げ下げにおいては、家族(介助者)が行う。

・トイレを使用するが、陰部洗浄においては、家族(介助者)が行う。

・失敗が合ってもパットの交換をしないため、家族が定期的に確認し、交換を行う。

・調査時、居室内尿臭強く、干してある下着にもシミが濃く残っている。独居であるため、自身で行っているが介助が必要と判断。

全介助

・家族(介助者)が定期的にオムツ交換を行う。

・リハパンを使用しているが、トイレに行き一連の行為は家族(介助者)が行う。

・バルーン留置。尿の廃棄は家族(介助者)が行い、カテーテル交換は看護師が行う。

2-6:排便

介助されていない

・一連の動作を本人が行っている。

・緩下剤を自身で調整し管理している。

見守り等

・水洗を忘れることがあり、毎回家族が声掛けを行っている。

・失敗があってもパットの交換をしないため、家族(介助者)が確認、交換の促しを行う。

一部介助

・便利あり、トイレを使用するが、衣類の上げ下げにおいては、家族(介助者)が行う。

・トイレを使用するが、陰部の洗浄においては、家族(介助者)が行う。

・失敗が合ってもパットの交換をしないため、家族が定期的に確認し、交換を行う。

・調査時、居室内尿臭強く、干してある下着にもシミが濃く残っている。独居であるため、自身で行っているが介助が必要と判断。

全介助

・家族(介助者)が定期的にオムツ交換を行う。

・リハパンを使用しているが、トイレに行き一連の行為は家族(介助者)が行う。

・ストマであり、便の廃棄は家族(介助者)が行う。

2-7:口腔清潔

介助されていない

・すべて自歯、自身で歯を磨いている。

・時間は掛かるが、座りながらなんとか自分で出来ている。

・洗面所にて、洗面台に寄りかかり、自身で歯ブラシを使い、歯磨きを行う。

・洗面所までの移動は介助が必要であるが、行為自体は自身で行うことができる。

一部介助

・歯ブラシに歯磨き粉をつけて、本人に渡すことで行うことができる。

・自身で一応の歯磨きをした後、磨き残しを家族(介助者)が磨く。

・認知症のため、磨き方が分からず、家族(介助者)が声掛け・指示をしながら行う。

・義歯の着脱は、自身で行い、洗浄を家族が行う。

・義歯を洗うことをほとんどしていない。不衛生な状況であり、介助が必要であると判断し[一部介助]

全介助

・歯がなく、家族(介助者)がガーゼで口腔内を拭き、義歯の洗浄を行う。

・自身が磨くが、全面的に家族(介助者)が磨き直しを行う。

2-8:洗顔

介助されていない

・本人がタオルを用意し、自身で洗顔を行っている。

・時間は掛かるが、座りながらなんとか自分で出来ている。

・洗面所にて、洗面台に寄りかかり、自分で洗顔を行う。

・洗面所までの移動は介助が必要であるが、行為自体は自身で行うことができる。

一部介助

・洗面台で洗顔するが、タオルの準備などは家族が介助する。

・家族(介助者)が温めたタオルを用意し、本人が拭く。

・認知症のため、タオルの使い方が分からず、家族(介助者)が声掛け・指示をしながら行う。

全介助

・家族(介助者)が温めたタオルで顔を拭く。

・日常的に拭く習慣が無く、入浴の際に家族(介助者)がタオルで拭く。




2-9:整髪

介助されていない

・本人がブラシを用意し、自身で髪を梳かしている。

・時間は掛かるが、座りながらなんとか自分で出来ている。

・洗面所までの移動は介助が必要であるが、行為自体は自身で行うことができる。

・坊主のため実施していないが、手は頭部まで十分上がるためできると判断。

一部介助

・家族(介助者)がブラシを渡し、促すことで整髪を行う。

・自身でもブラシを使い行うが、後頭部は届かないため家族(介助者)が行う。

全介助

・自身で行うが、十分にできず、家族(介助者)が全面的にやり直す。

・坊主のため実施していないが、手も上がらず、家族(介護者)が入浴の際に頭を拭いている。

2-10:上衣の着脱

介助されていない

・時間は掛かるが、座りながらなんとか自分で出来ている。

見守り等

・認知症のため、着方がか分からず家族(介助者)が声掛け・指示しながら行う。

・ただ渡すと、上着も履こうとするため、着方の指示を常に家族(介助者)が行っている。

・自身で着替えるが、ボタンの間違いや裏返りを家族(介助者)が声掛け・確認を行う。

一部介助

・家族(介助者)が袖を通す部分だけ支援し、その他は自身で行う。

・片麻痺のため、麻痺側は家族が袖を通す。

・家族(介助者)が衣類を広げ準備をすると、手を入れる等の協力動作を得ることができる。

・主に介助のもと行うが、支持をすれば手を通すなどの行為を行うことができる。

全介助

・協力動作も行えず、全面的に家族(介助者)が着脱する。

2-11:ズボン等の着脱

介助されていない

・時間は掛かるが、座りながらなんとか自分で出来ている。

・ズボンは座りながら自身で履いている。

見守り等

・認知症のため、着方がか分からず家族(介助者)が声掛け・指示しながら行う。

・ただ渡すと、ズボンを被ってしまったりすることがあり、衣服の選定から着方の指示を常に家族(介助者)が行っている。

一部介助

・自身で着替えるが、家族(介助者)が確認し、上着をズボンの中に入れている。

・主に介助のもと着替えを行うが、ズボンに足を通す等の動作は行うことができる。

・片麻痺のため、麻痺側は家族がズボンに足を通す。

・家族(介助者)が衣類を広げ準備をすると、足を入れる等の協力動作を得ることができる。

全介助

・協力動作も行えず、全面的に家族(介助者)が着脱する。

2-12:外出頻度

週1回以上

・週1回以上、近所のスーパーに歩行器を押して買い物に行く。

・毎日30分、近所の散歩を行っている。

・毎日30分、杖を使用し、近所の散歩を行っている。

・デイサービス週〇回利用中。

・デイサービスに週〇回通い、月に〇回通院している。

月1回以上

・月1回は受診のためタクシーで外出する。通院以外の外出はなし。

・月2回、抗がん剤治療のため受診する。その他の外出はなし。

月1回未満

・2ヶ月に1度家族と受診する以外の外出は無し。

・長期入院中であり過去2ヶ月外出はなし。

・施設入所中であり、過去2ヶ月外出はなし。




調査票全般における記載のポイント

『①できる』等も特記を書く

必須と言うよりは、なるべくと言う程度。

特に、1群・2群においては『できる』等の場合であっても、どのように行っているのかを記載することが望ましいと思います。

  • スムーズにできる
  • ゆっくり時間をかけてできる

この辺りでも審査会の印象は変わってきますからね。

似たような項目で、まとめられるものは1つに

第1群・第2群の項目によっては、似たような動作を示す項目が並んでいますよね。

例)『1-3:寝返り・1-4:起き上がり』『2-3:えん下、2-4:食事摂取』

聞かれている質問は、まったく違うものでも、動作・状況として同様のものは、ひとまとめで書いてしまいましょう。

(誤)(1-3)ベッド柵に掴まり、自身で行う。(1-4)ベッド柵に掴まり、自身で行う
(正)(1-3)(1-4)ベッド柵に掴まり、自身で行う。

別々に書いても、もちろん良いのでしょうが、作成する方も楽ですし、調査票の記載量も減らすことができます。

固有名詞・商品名を控える

特記事項内に記載しがちな物としては

ポリデント 入れ歯洗浄剤
セブンイレブン コンビニ
生協 宅配
〇〇病院 近医、かかりつけ医、病院

固有名詞や、商品名、特定できる情報の記載は控えましょう。

地区名

家族の居住地や通院先の病院などを記載する際にやってしまいがち。

(誤)さいたま市に住む長女が、週末に訪れて支援している。
(正)近隣市に住む長女が、週末に訪れて支援している。

特記事項だけでなく、概況調査の部分にも注意です。

(誤)秋田県から転居して間もなく、近所に友人もいないため閉じこもりになっている。
(正)他県から転居して間もなく、近所に友人もいないため閉じこもりになっている。

市内・近隣市・他県などの表記を心掛けましょう。

最後に

会ったこともない、審査会出席者に対し、ご本人の状況を伝えるためには、

言葉が足りずに、正しい等級に繋がらないという事が無いように。