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簡単作成:認定調査票特記事項【第5群】の記入例・文例と記載のポイント

事業所としては、ケアプラン意外の収入源にもなる認定調査。上からどんどん受けるように言われている所も多いのかもしれません。

適当に仕上げて、正しい本人像が審査会に伝わらないのも問題ですが、直接のケアマネジメント業務ではない以上、調査票作成に長時間かけすぎて、本来の業務に支障が出てしまうのは筋違い。

わかりやすい言い回しや、評価のポイントをしっかり抑えて、適切な調査票をサクッと仕上げてしまいましょう。

第5群:社会生活への適応に関連する項目【記入例・文例】

5-1:薬の内服

介助されていない

・1日3回の薬を自身で管理し、飲み忘れが無い。

・稀に飲み忘れがあるが、自身で概ね管理できている。

・自らシートをハサミで切り取り、その日の分を取り分ける。

・自らシートをハサミで切り取り、BOX(カレンダー)に入れて管理している。

一部介助

・家族が管理し、食後に準備する。

・家族が管理し、促すことで、適切に服薬できる。

・家族(介助者等)が、定期的にお薬カレンダーにセッティングを行い、自身で服薬を行う。

・水の入ったコップを家族が準備し、手の上に薬を置き服薬する。

・独居のため自ら行っているが、残薬が多く、介助が必要と判断。

・自身で行うが、家族(訪問介護職員等)から床に落薬が多いが本人が気づいていない。介助が必要と判断。

全介助

・落薬が多く、介助者が口の中に薬を入れる。水の入ったコップが手元に用意されていれば自身で飲み込むことができる。

・介助者が、口の中に薬を入れ、口元に水の入ったコップを近づけ服薬する。

・食事の際、食べ物と共に(混ぜて)内服する。

・胃ろうのため、家族の介助により水分と共に注入される。

口の中に薬を入れる=全介助

5-2:金銭の管理

介助されていない

・収入や支出、自身で管理している。

・防犯のため通帳は家族が預かるが、収支は自身で把握している。

・出し入れは家族が行うが、収支など全て自身で把握している。

一部介助

・小遣い程度の少額を家族から渡され、それを自身で管理する。

・通帳は家族が持ち、月2回生活費として届けられた分を管理している。

全介助

・全面的に家族が管理し、自分で収支は管理していない。

・財布が無いことで不穏になるため、一応の物を渡しているが、管理は行えていない。

5-3:日常の意思決定

実際の状況を、事細かに記載するよりも、判断基準になるワードを聞き出してシンプルに作成で良いと思います。

できる

・自身で全て意思決定を行う。

特別な場合を除いてできる

・ケアプランや治療方針など、複雑(特別)な内容においては家族の助言を受ける。

・調査内容については自身で返答できるが、日頃家族に相談しながら、助言を受け決定している。

日常的に困難

・AまたはBなどの限られた選択肢であれば自ら選択できる。

・YES/NOなどの限られた選択肢であれば自ら選択できる。

・衣類の色や、献立など限られた選択での判断は、自ら選択できる。

できない

・自ら意思決定することは、できない。

・自ら意思決定することは、ない。

・自らの意思表示がなく、意思決定をすることもない。

・自ら意思決定することはなく、家族が決定を行う。

・衣類や献立など選択肢を与えても選ぶことができず、家族が決定を行う。




5-4:集団への不適応

ない

・問題ない。

・交友関係広く保たれ、該当することはない。

・サークル活動にも積極的に参加し、該当することはない。

・従来一人でいることが好きであり、家族以外との話は好きではない。(性格による)

・寝たきりであり、集団活動への参加の機会がない。

ときどきある・ある

  • ときどきある:月1回~3程度
  • ある:週1回以上

・大人数の中に入るとパニックを起こしてしまうことがあるため、家族(介助者)が付き添う必要がある。

・大人数の中に入ると勝手にその場を離れてしまうことがあるため、家族(介助者)が付き添う必要がある。

・大人数の中に入ると奇声をあげてしまうことがあるため、家族(介助者)が付き添う必要がある。

・大人数の中に入ると大声をあげてしまうことがあるため、家族(介助者)が付き添う必要がある。

・大人数の中では過呼吸を起こしてしまうことがあるため、家族(介助者)が付き添う必要がある。

・家族以外との関りを嫌い、家から出ることがない。

集団の例

デイサービス、デイサービスのレクレーション、会食会、サロン活動など

5-5:買い物

介助されていない

・日常の買い物は、全て自身で行っている。

・定期の宅配サービスを利用し、自身で注文を行っている。

・大きい物、重い物は家族が月1~2回行う。日常の買い物は全て自身で行っている。

生協などは、定期宅配にします。

見守り等

・自身で買い物に行くが、同じものが冷蔵庫に多く入っている。他者の声掛け・確認が必要。

・自身で買い物に行くが、不要なものまで多く買ってきてしまうため、他者の声掛け・確認が必要。

一部介助

・買い物に行き、品を選ぶことはするが、小銭がつかみにくいため、支払いは家族が行う。

・買い物は家族(訪問介護)が行うが、事前に買ってきて欲しい物を伝えることができる。

・家族(訪問介護)にメモを渡し買ってきてもらう。

全介助

・家族が全面的に行い、本人から要望等も出ない。

・食材、日用品は、家族(介助者)が見繕い買ってくる。

・週1回程度本人も買い物に行くが、その他は家族(介助者)が見繕い買ってくる。頻度から「4.全介助」を選択。

・施設内の売店で買い物をすることが週数回あるが、日々の食材は施設等で提供されており、頻度から「4.全介助」を選択。

5-6:簡単な調理

介助されていない

・調理は自ら行うことができる。

・調理は行うことがないが、電子レンジを使用した温めはできる。

・惣菜やレトルト食品が主であるが、自身で温めて食べることができる。

・即席めんを作ることができる。

見守り等

・自身で調理を行うが、味付けを間違えることがあり、家族等の見守りが必要と判断。

・主に自身で調理を行うが、隣で家族が見守り・声掛けを行う。

一部介助

・食材を切ることなどはできるが、味付けの失敗が目立ち、仕上げは家族が行う。

・片麻痺であるため、家族と共に調理を行っている。

・炊飯は本人の役割であり、家族がおかずを作る。

・米とぎは本人が行うが、水加減がわからず家族が水を入れてスイッチを押す。

全介助

・電子レンジの使用、炊飯などはできず、家族がすべて行う。

・配食サービスを利用。電子レンジが使用できず、冷たいまま食べている。

・経管栄養であり、家族(介助者)が流動食を温め、注入する。

・入院中のため全介助

・施設入所中のため全介助

ここでの調理とは?

炊飯、湯銭、電子レンジ、即席めん

カップラーメンは、即席めんではありません。




調査票全般における記載のポイント

『①できる』等も特記を書く

必須と言うよりは、なるべくと言う程度。

特に、1群・2群においては『できる』等の場合であっても、どのように行っているのかを記載することが望ましいと思います。

  • スムーズにできる
  • ゆっくり時間をかけてできる

この辺りでも審査会の印象は変わってきますからね。

似たような項目で、まとめられるものは1つに

第1群・第2群の項目によっては、似たような動作を示す項目が並んでいますよね。

例)『1-3:寝返り・1-4:起き上がり』『2-3:えん下、2-4:食事摂取』

聞かれている質問は、まったく違うものでも、動作・状況として同様のものは、ひとまとめで書いてしまいましょう。

(誤)(1-3)ベッド柵に掴まり、自身で行う。(1-4)ベッド柵に掴まり、自身で行う
(正)(1-3)(1-4)ベッド柵に掴まり、自身で行う。

別々に書いても、もちろん良いのでしょうが、作成する方も楽ですし、調査票の記載量も減らすことができます。

固有名詞・商品名を控える

特記事項内に記載しがちな物としては

ポリデント 入れ歯洗浄剤
セブンイレブン コンビニ
生協 宅配
〇〇病院、〇〇医院 かかりつけ医、近医

地区名

家族の居住地や通院先の病院などを記載する際にやってしまいがち。

(誤)さいたま市に住む長女が、週末に訪れて支援している。
(正)近隣市に住む長女が、週末に訪れて支援している。

特記事項だけでなく、概況調査の部分にも注意です。

(誤)秋田県から転居して間もなく、近所に友人もいないため閉じこもりになっている。
(正)他県から転居して間もなく、近所に友人もいないため閉じこもりになっている。

市内・近隣市・他県などの表記を心掛けましょう。

最後に

会ったこともない、審査会出席者に対し、ご本人の状況を伝えるためには、状況を適切に表現する文章力が必要。

この記入例を参考にする場合であっても、当日の状況を加筆しながら特記事項は作成貰えたらと思います。言葉が足りずに、正しい等級に繋がらないという事が無いように。

認定調査:特記事項の記入例