職場を変えたいと悩んでいるなら・・・ 

簡単作成:認定調査票特記事項【第1群】の記入例・文例と記載のポイント

事業所としては、ケアプラン意外の収入源にもなる認定調査。上からどんどん受けるように言われている所も多いのかもしれません。

適当に仕上げて、正しい本人像が審査会に伝わらないのも問題ですが、直接のケアマネジメント業務ではない以上、調査票作成に長時間かけすぎて、本来の業務に支障が出てしまうのは筋違い。

わかりやすい言い回しや、評価のポイントをしっかり抑えて、適切な調査票をサクッと仕上げてしまいましょう。

第1群の記入例・文例

1-1:麻痺等の有無

ない

・動作確認実施。麻痺等はなし

・痺れ、震えの訴えがあるが、動作確認は実施できる。

・(体調不良のため動作確認できず)家族からの聞き取りにより麻痺等はなしとのこと。

上肢(左・右・両上肢)

・〇度までしか挙上することができない。

・肩に痛みがあり、〇度までしか挙上することができない。

・肩の高さまで挙上することができるが、保持することができない。

・前方には挙げることができるが、横に挙げることができない。

・仰向けにて実施。上まで挙げることができない。

・脳梗塞(脳出血)後遺症により、右(左)上肢は、自らの意思で動かすことができない。

・意識障害があり、意思疎通ができず、自らの意思で動かすことができない。

・脊髄損傷のため、両上下肢動かすことができない。

下肢(左・右・両下肢)

・水平に伸ばすことができるが、保持することができない。

・ひざに痛みがあり、水平に伸ばすことができない。

・脳梗塞(脳出血)後遺症により、右(左)下肢は、自らの意思で動かすことができない。

・意識障害があり、意思疎通ができず、自らの意思で動かすことができない。

・脊髄損傷のため、両上下肢動かすことができない。

その他(四肢の欠損)

・糖尿病により、右下肢膝下の欠損あり

・過去の勤務中の事故により、右手母指以外の欠損あり

・過去の交通事故により、左上肢の肘下の欠損あり

1-2:拘縮の有無

ない

・麻痺等はなし。

・スムーズに動作確認が実施できる。

・膝、股関節の動きは悪いが、確認動作は可能。

・日頃、痛みある等訴えはあるが、一通りの確認動作は行うことができる。

・(体調不良のため動作確認できず)家族からの聞き取りにより麻痺等はなしとのこと。

肩関節

・他動であっても、水平まで挙げることができない。

・前方では挙げることができるが、横には他動であっても水平まで挙げることができない。

股関節

・痛みがあり、〇cmほどしか広げることができない。

膝関節

・痛みがあり、他動でも水平まで挙げることができない。

・変形性膝関節症の影響で、他動でも水平まで挙げることができない。

その他(四肢の欠損)

・脳梗塞(脳出血)後遺症により、右(左)手指は握ったまま開かない。

・糖尿病により、右下肢膝下の欠損あり

・過去の勤務中の事故により、右手母指以外の欠損あり

・過去の交通事故により、左上肢の肘下の欠損あり

1-3:寝返り

つかまらないでできる

・つかまることなく、スムーズに寝返りができる。

・時間は掛かるが、自力で行うことができる。

何かにつかまればできる

・布団の端に掴まり、自力で行う。

・肘(手)で布団(マットレス)に荷重し、自力で行う。

・介護ベッド貸与中、柵を利用し寝返りを行う。

できない

・寝たままでは行えず、一度長座位になってから向きを変える。

・家族が定期的に体位交換を行っている。

1-4:起き上がり

つかまらないでできる

・つかまることなく、スムーズに起き上がることができる。

・時間は掛かるが、自力で行うことができる。

何かにつかまればできる

・介護ベッド貸与中、ベッド柵を利用し起き上がりを行う。

・ベッド柵に掴まり、ゆっくりと足を下ろして起き上がる。

・ベッドに結んだ紐を引き起き上がる。

・手、肘をつき荷重し起き上がる。

・仰臥位から自分の大腿に掴まり行う。

できない

・介護ベッドのギャッチアップを利用し、起き上がる。

・掴まっても自身では行えず、家族(介助者)が起こす。




1-5:座位保持

できる

・日常的に背もたれのない椅子を使用されている。

・調査時、背もたれを利用せず座位にて行うことができた。

・調査時、ベッドに端坐位で座り行うことができた。

自分の手で支えればできる

・調査時、自身の手を支えとし聞き取りを行う。

・調査時、ベッドで端坐位をするが、柵に終始掴まりながら行う。

・円背であり、自身の膝(テーブル等)につかまって行う。

支えてもらえればできる

・家具に身体をもたれて座位を保つ。

・壁にクッションをあて、もたれかかかり座位を保つ。

・車いすの背もたれをしないと座位保持は難しい。

・通常の車いすでは座位が保てず、リクライニング車椅子を使用している。

できない

・背もたれがあっても、10分の保持は出来ず、途中で臥床する。

・寝たきりであり、直近1ヶ月は、水平の体位しかとっていない。

1-6:両足での立位

支えなしでできる

・支え無しで行うことができる。

何か支えがあればできる

・しっかりと掴まるものがあれば、保持できる。

・円背であり、自身の膝やテーブルにつかまって行う。

・調査時、自宅の柱を支えにして行う。

できない

・自身だけでは、支えに掴まっても、立位をとることができない。

・家族(介助者)が支えないと、立位をとることができない。

・寝たきりであり、支えがあっても行えない。

1-7:歩行

つかまらないでできる

・何も掴まらずにできる。

・5m程度であれば何も掴まらずに行うことができる。

・掴まらずに歩行は可能であるが、ふらつきがあり不安定。

何かにつかまればできる

・家具や手すりに掴まって、歩行する。

・右手で杖と左手で周囲の家具に掴まり歩行する。

・キャスター付き椅子を歩行器代わりに使用し、歩行する。

・家族(介助者)が手引き(脇支え)を行うことで歩行できる。

できない

・途中で休み、5mの連続歩行はできない。

・腰痛がひどく、5mの連続歩行はできない。自宅内は這って移動する

・4点杖を使用し歩行するが、5mの連続歩行はできない

・リハビリ場面では、5mの連続歩行ができるが、日常では歩行しておらずできない。

・支えがあっても歩行は不可能。車いすを使用している。

・屋内、屋外共に、車いすを使用しようしている。

1-8:立ち上がり

つかまらないでできる

・掴まらずに行うことができる。

何かにつかまればできる

・自分の膝に手を置き支えにして行う。

・椅子での生活。ひじ掛けやテーブルに手をつき行う。

・手すり等の支えがあれば行うことができる。

できない

・家族(介助者)が抱え上げることで立ち上がる。

・家族(介助者)が引き上げることで立ち上がる。

・寝たきりであり、支えなどがあっても自身で立ち上がることができない。

1-9:片足での立位保持

支えなしでできる

・支え無しに行うことができる。

何か支えがあればできる

・ベッド柵に掴まり、行うことができる。

・手すりに掴まり、行うことができる。

・しっかりと掴まるものがあれば、行うことができる。

・調査時、自宅の柱(壁)を支えにして行う。

できない

・ふらつきが強く、片足立位保持はできない。

・自身では、掴まってもできず、家族(介助者)が支えることで足をあげることができる。

・家族からできないと聞き取る。

・寝たきりであり、立位も含めできない。




1-10:洗身

介助されていない

・シャワーを使用し、自身で洗身を行う。

・浴槽の跨ぎが難しく、シャワー浴。介助は受けていない。

・デイサービスで週3回入浴するが、洗身は自身で行い介助は受けていない。

一部介助

・認知症のため洗い方が分からず、家族(介助者)が声掛けをしながら行う。

・背中、足先など洗うことができず、家族(介助者)が洗う。

・独居のため自身で行うが、頭部・背中は不十分であり「一部介助」が必要と判断。

・毎日自分で入っていると話すが、頭髪の様子や臭いから、十分に行えていないため介助が必要と判断。

全介助

・認知症のため洗い方が分からず、家族(介助者)が全身を洗身する。

・自身でも洗身を行うが、不十分であり、全身を家族(介助者)が洗い直している。

・ヘルパーの介助を受けて入浴。全身洗い直ししている状況から全介助。

・デイサービスにて機械浴による入浴を実施。全身を介助により洗身する。

・訪問入浴を利用中。全身を介助により洗身する。

行っていない

・洗身は行っておらず、介助者が清拭をしている。

1-11:つめ切り

介助されていない

・手足とも自身で行う。

・ヤスリを使用し時間をかけて自身で行う。

一部介助

・端の硬い部分のみ、家族に切ってもらう。

・目が見えない中自身で行うが、出血も多い。介助が必要と思われる。

・手は自身で行い、足の爪のみ家族が家に来た際に切ってもらう。

・手は自身で切る。足は長く切られておらず、皮膚に食い込む。介助が必要と思われ「一部介助」を判断。

全介助

・手足とも家族が行う。

・手足とも家族が家に来た際に行ってもらう。

・手足ともデイサービスに行った際に職員に切ってもらう。

・手足とも通院の際に看護師に切ってもらう。

1-12:視力

普通(日常生活に支障がない)

・問題なし。

・日常生活に支障ない。

・細かい文字を見る際には眼鏡(老眼鏡)をかけるが、日常生活には問題ない。

約1m離れた視力確認表の図が見える

・小さな文字は見えないが、1m離した確認表は見ることができた。

・テレビに映る文字は読めないと言う。1m離した確認表は見ることができた。

・視力低下の訴えあり。1m離した確認表は見ることができた。

目の前に置いた視力確認表の図が見える

・身の前に確認表を置き、何とか見ることができた。

・眼瞼下垂があり、手元が何とか見える程度

ほとんど見えない

・目の前においた確認表を見ることができない。

・視力は明暗しかわからない。

見えているのか判断不能

・意識障害のため、質問に反応なく見えているか判断不能。

・認知症のため、質問に反応なく見えているか判断不能。

1-13:聴力

普通

・問題なし。

・日常生活に支障なし。

・普通の声で聞き取ることができる。

普通の声がやっと聞き取れる

・普通の声で聞き取ることができず、調査時何度か聞き直される場面があった。

・普通の声で聞き取ることができず、大きめの声で聞き取ることができる。

かなり大きな声なら何とか聞き取れる

・耳元でかなり大きな声で話し、聞き取ることができる。

ほとんど聞こえない

・耳元で大きな声で話すが、聞き取れることは稀であった。

・大声でも聞き取ることができず、筆談で伝える必要がある。

聞こえているのか判断不能

・意識障害のため、声掛けに反応なく聞こえているのか判断不能。

・認知症のため、声掛けに反応なく聞こえているのか判断不能。




調査票全般における記載のポイント

『①できる』等も特記を書く

必須と言うよりは、なるべくと言う程度。

特に、1群・2群においては『できる』等の場合であっても、どのように行っているのかを記載することが望ましいと思います。

  • スムーズにできる
  • ゆっくり時間をかけてできる

この辺りでも審査会の印象は変わってきますからね。

似たような項目で、まとめられるものは1つに

第1群・第2群の項目によっては、似たような動作を示す項目が並んでいますよね。

例)『1-3:寝返り・1-4:起き上がり』『2-3:えん下、2-4:食事摂取』

聞かれている質問は、まったく違うものでも、動作・状況として同様のものは、ひとまとめで書いてしまいましょう。

(誤)(1-3)ベッド柵に掴まり、自身で行う。(1-4)ベッド柵に掴まり、自身で行う
(正)(1-3)(1-4)ベッド柵に掴まり、自身で行う。

別々に書いても、もちろん良いのでしょうが、作成する方も楽ですし、調査票の記載量も減らすことができます。

固有名詞・商品名を控える

特記事項内に記載しがちな物としては

ポリデント 入れ歯洗浄剤
セブンイレブン コンビニ
生協 宅配
〇〇病院 近医、かかりつけ医

地区名

家族の居住地や通院先の病院などを記載する際にやってしまいがち。

(誤)さいたま市に住む長女が、週末に訪れて支援している。
(正)近隣市に住む長女が、週末に訪れて支援している。

特記事項だけでなく、概況調査の部分にも注意です。

(誤)秋田県から転居して間もなく、近所に友人もいないため閉じこもりになっている。
(正)他県から転居して間もなく、近所に友人もいないため閉じこもりになっている。

市内・近隣市・他県などの表記を心掛けましょう。

最後に

会ったこともない、審査会出席者に対し、ご本人の状況を伝えるためには、

言葉が足りずに、正しい等級に繋がらないという事が無いように。