最近、地震や豪雨災害などが続き、『義援金詐欺』と呼ばれる詐欺が増えてきています。
今回は、それを予防するためのプチ講座の紹介です。
権利擁護が絡んでくる分野なので、社会福祉士さんの出番となる内容ですね。
詐欺や消費者被害の説明は堅苦しく話すと、つまらない話になってしまいます。
サロンなどで楽しんでいるところにお邪魔して話す場合は、場をシラケさせてしまわないように、笑いを交えて行えると良いですね。
『義援金詐欺』と言う言葉に聞き慣れない方も多くいます。詐欺の手口を、寸劇や一人二役の語りで行っていきましょう。
義援金詐欺のポイント
義援金詐欺について伝える際のポイントは、
- その時々の時事問題に合わせ、ウソかホントか分かりにくい内容で入ってくること。
- 1口あたり少額(払いやすい金額)を狙い、ウソかホントか良くわからないけど『それくらいなら、まぁいいか』と思わせる手ごろな金額を提示してくること。
- ウソだと気づいても、額も小さいので事件にするほどのことでもないと、被害者の心の中で済まされてしまうこと
主に、募金活動でやってきます。
寄付を装って、自宅に集金に回ります。被害防止で、難しいのは、本当の募金と思い込みやすいこと。
義援金詐欺手口
悪い人
おばあちゃん
悪い人
おばあちゃん
うちも楽なわけじゃないけど、役に立つなら・・・
悪い人
あの家は金払いが良いな。他の仲間にも教えてやろう。
悪い人
義援金詐欺の注意点
そう言っても、本当の募金じゃないの?
行政機関や公共の団体は、自宅に直接、電話依頼や訪問での寄付を求めることはありません。
そもそも、家に募金お願いしますと来た時点で、ほぼ詐欺です。
少しなら寄付しようかしら。と、思う気持ちがあれば自ら行動して、募金箱や団体への送金により、寄付は行わなければなりません。
被害額も少額となりやすいため、説明をしても、そうなったら運が悪かっただけだ。
とあまり真剣にとらえない方も多くいます。
今回は、少額であっても、一度騙されてしまうと、あの家は、また狙えると、様々な詐欺の標的になってしまう恐れがあることを伝え、注意の意識を高めてください。
合わせて使える『義援金と支援金の違い』の話
地域包括支援センター業務として、義援金詐欺の話を行う際の小ネタです。権利擁護の話は固くなってしまいがちですから、こういった話も混ぜていくと良いです。
なかなか聞いてくれた方の反応が良かったので詐欺被害防止の啓発活動を行う際には、使ってみてください。
義援金とは?
募金された総額を、行政が設置した義援金分配委員会を通し、被害にあわれた方へ平等に分配されるものです。
- 利点:直接、被災者の手に届く
- 課題:取りまとめて、平等分配するため、被災者本人の手元に届くまで時間がかかる
集めて平等分配されるので、時間がかかります。被災直後の、一番困った時期にお金が使用されないということが大きな欠点ですが、直接お金を使ってもらえるというところが良いですね。
支援金とは?
被災地で活動にあたるNPOなどの団体・機関へ届き、復興に向け利用されます。
復興に向けた取り組みについて利用するため、仮設住宅の建築、仮設トイレの設置など生活環境にといった使い道が主となります。
- 利点①:役立ててもらいたい支援団体を自ら選んで寄付できる
- 利点②:団体の判断で使用されるため、復興に向け素早く活用できる
- 課題:使用方法は、団体が決定する
目的は、復興に向けての使用になりますが、使用方法は団体によってさまざま。事前に寄付する団体を考えて選ばないと、自身の考えたものと異なる使途になることあるので注意です。
本当に寄付をしようと思うのなら・・・
自分の送ったお金が、どのような方法で使ってもらえるのか、募金した後の事も考えて、行ってみるのも良いと思います。
募金に対して意識を持つことが、募金支援の輪も広がり、詐欺被害の減少にもつながりますね。
義援金詐欺講座のまとめ
災害に合わせて流行する詐欺の手段なので、そういったものが落ち着いている時期には静かになるかもしれませんね。
詐欺の手段はさまざま。その対策を伝える私たちも、さまざまな詐欺について知っておく必要があります。
社会福祉士が話すことが多いこの分野。固くならないよう上手に笑いを交えながら伝わる手段を考えいけると良いです。